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官と民の壁、職種の壁、年齢の壁・・・
私たちの身の回りにある様々な目に見えない「壁」をCross-overし、
多様な「人財たち」がより良い社会の実現に向けて協働するきっかけを創り出す触媒、
それが官民協働ネットワーク Crossoverです。
     

2016年6月18日-19日開催

移民との共生の歴史と今を知る

スタディ・トリップ in ぐんま


報告書


1.はじめに

2016年2月、私たち官民協働ネットワークCrossoverは、厚生労働省有志若手グループNHLWと共催し、「組織・社会に『多様性』は必要か?~社会と私の立場から~」 をテーマに異業種ディスカッション大会を行いました。

高齢者や障がい者の雇用、ワークライフバランスなど、「多様性」を巡る様々な論点が提示される中、最も多くの参加者が関心を寄せたのが、「日本は人種の多様性を受け入れられるのか?~移民受入れについて考える~」というテーマでした。
 
ディスカッションを通じて参加者は、「そもそも「移民」とは誰のことか?」、「本格的な人口減少社会が到来する中で日本の経済成長を確保するために移民の受入れが必要ではないか?」、「中東等での紛争のために母国を逃れざるを得ない難民を受け入れることは、国際社会の責任ある一員として日本が果たすべき役割ではないか?」、「移民受け入れに伴う教育、社会保障、そして治安上の懸念やコストを誰がどの程度負担するべきなのか、この点について、日本国内でコンセンサスはあるのか?」といった論点を巡り、意見を戦わせました。

また議論の中で、日本には既に200万人を越える外国人が暮らしているという統計を確認するとともに、日本で最も外国人住民比率が高い基礎自治体である群馬県邑楽郡大泉町における、日系ブラジル人移民が中心として企画されるイベント「サンバ・パレード」が住民とのトラブルにより中止せざるを得なかった事例を元に、ケース・スタディにも取り組みました。

こうした議論を通じて、
私たちは、「移民の更なる受け入れの是非」を議論する前に、すでに日本で働き、暮らしている外国人との共生を巡る現状をより具体的に知ることが必要ではないか、との問題意識を持つに至りました

そこで、Crossoverスタッフは、ディスカッション大会を通じて得た問題意識を行動に移すべく、ケース・スタディを通じて取り上げた「リトル・ブラジル」と呼ばれる
日系ブラジル人移民が多く住む町、群馬県大泉町、及び同県伊勢崎市・前橋市を巡り、現場第一線で多文化共生社会の実現に向けて取り組まれている方々からお話を伺うとともに、直接現状を見て学ぶ「スタディ・トリップ」を企画しました

かつて国内の食糧・就労事情が厳しかった1900年代初頭及び戦後の一時期、日本政府は日本人をブラジルに「移民」として送り出す政策をとったことがありました。時に過酷な状況下で、懸命に日本人のアイデンティティを保ちながらその地で暮らしてきた「日系ブラジル人」と呼ばれる彼らの2世、3世を、日本政府は、1990年代に入り、今度は国内の労働者不足に対応するべく「定住者」という在留資格で受け入れました。

時代や国の経済状況を背景に、“労働力”として越境をした人々が、どのような歴史を辿り、そして今をどのように生きているのか、彼らが本当の意味で日本社会に溶け込み、日本人と共生する社会とはどのようにしたら創ることが出来るのか、自らの五感を研ぎ澄ませて見聞きし、感じてきましたので、ここに報告いたします。




2.スタディ・トリップ in ぐんま 行程表

6月18日(土) ~「リトル・ブラジル」大泉町を堪能した旅の始まり~
10:00 大泉町役場 役場の国際協働担当の方から町の歴史や施策について説明を受け、 意見交換
13:00 ブラジルレストラン
「カサブランカ」
ブラジル料理を早速堪能
大泉町観光協会富樫ジュリアナさんによるブラジル語講座
14:00 スーパー・タカラ、他 富樫ジュリアナさんの案内による町内フィールドワーク
18:00 宿 太田市藪塚の温泉「開祖 今井館」にて温泉を堪能
スタッフ同士の懇親会と議論

6月19日(日) ~伊勢崎・前橋における取り組みを感じる旅~
10:00 NPO法人Jコミュニケーション 日本語学習支援の取組みについて説明を受け、意見交換
12:00 焼きまんじゅう 知る人ぞ知るローカルなまんじゅうやで群馬名物の「焼きまんじゅう」をお昼ご飯代わりに堪能!
13:00 社会福祉法人あかつきの村 インドシナ難民の受け入れを行い、現在は障害者のグループホーム等を運営している「あかつきの村」を見学、意見交換、村内見学
  旅の総括 旅の終わりに共有し合ったスタッフ一人一人の気付きや学び

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3.報告


大泉町町役場職員の皆さんとの意見交換


日時:6月16日(土) 10:00~12:00
場所:大泉町公民館

スタディ・トリップは、大泉町町役場 企画部の国際協働課にて、同町における多文化共生や日系ブラジル人等外国人の生活支援の分野で活躍されている加藤副部長、岩瀬課長、服部係長との意見交換で始まりました。

意見交換では、冒頭、役場の皆さんから、事前にご用意頂いた資料をもとに、日本の基礎自治体の中で最も外国人住民比率が高い大泉町(注1)の多文化共生に向けたこれまでの歩み、そして課題と可能性をお話し頂きました。

(注1)大泉町の総人口は41,386人。この内、外国人人口は6,900名(外国人人口比率:16.7%)、大泉町住民である外国人の国籍別内訳はブラジル(58%)、ペルー(14%)、ネパール(7.7%)、中国(3.6%)等。 (平成28年5月31日現在)

■ 歴史的背景(出稼ぎから定住化へ、交流から共生へ)


パナソニックやスバル等、大手製造業の工場を擁する大泉町は、バブル期に深刻な人手不足に直面。そんな折、日系三世までの外国人に「定住者」の資格を与え、日本国内でどのような職業にも就けるようにした改正「出入国管理法」等が平成2年に施行されたことがきっかけとなり、工場等での就業目的で同町に移住する外国人が、日系ブラジル人を中心に急増(注2)しました。

(注2) 大泉町在住のブラジル人人口数の推移:
昭和 平成
61年 63年 元年 2年 3年 8年 16年 20年 21年 22年 23年
0 36 277 821 3,273 4,865 5,140 4,676 5,447 4,547 4,419

当初、日系ブラジル人の多くは、数年間日本で就労して一定の所得を得た後、ブラジルに帰国することを念頭に大泉町に来られた方が多かったようです。しかし、少しずつ滞在期間が長期化、やがて家族も日本に呼び寄せて定住化していく中で、町役場としても、彼らが就労面だけで無く、生活面で直面する課題に対処する必要性が増えていったそうです。

例えば、日本人にとっては当然の「火事や救急の場合は119番」も、外国人にとっては全く当然ではありません。町役場としては、生活を営んでいく上で不可欠な、しかし必ずしも容易には理解できない事柄について、「正しい情報を、正しく伝え、正しく理解してもらう」ことを方針として、様々な試行錯誤を続けてこられました。

■ 試行錯誤(金をかけずに知恵を絞る、役場を出て人々の集う場所へ足を運ぶ)

町役場の皆さんは、「正しい情報を、正しく伝え、正しく理解してもらう」ために、大泉町に移住することを目的にやって来た外国人と町役場とのあらゆる接点を活用しています。数多くある取組みの中で、今回お話し頂いた主なケースを以下に紹介します。

✓「転入セット」の手交、「GARAPA」の発行
転入時の手続きで役場を訪問する機会を捉え、ポルトガル語で記載された納税、国民保険制度、福祉制度、防災マップ、及びゴミ出しカレンダー等の資料を一括で外国人の方にお渡しをしているそうです。また、ポルトガル語による町の広報誌「GARAPA」を毎月発行しています。

✓ 「多文化共生懇談会」
重要な制度変更等(例:マイナンバー制度の導入)があった場合や生活マナーについて共有する必要が生じた場合、役所で説明会を開くのではなく、外国人の方を集う場に、役場職員が自ら出向いて説明をされています。

✓ 「ポルトガル語通訳」
町役場でポルトガル語通訳を雇用し、制度の説明や各種の相談に応じています。また、上記「転入セット」等の作成やチェックをお願いしているそうです。

✓ 「日本語学級」の設置
大泉町にある4つの小学校及び3つの中学校全てに日本語学級を設置し、日本語・ポルトガル語を話せる指導助手を配置。日系ブラジル人住民のご子息が日本の通常のカリキュラムについて行けるよう、日本語を習得する機会を提供しています。

✓ 「文化の通訳」登録事業
「日本語がわからなくとも、“協力できることはあるはず”」との視点から、行政からの情報を母国語で周囲の人たちに伝える「文化の通訳」登録事業を進めています。登録者を増やすため、また、日本の習慣や文化を深めてもらうため、日本人の住民を講師とする各種講座を行っているそうです。例えば、日本料理の講習の機会を活用してゴミの分別について共有したり、習字講習の機会を通じて、日本の冠婚葬祭時のマナーや習慣を知ってもらうよう、努めているとのことでした。

✓ 「外国人集住都市会議」
平成13年より、浜松市等、大泉町と同じく、住民に占める外国人の比率が高い基礎自治体の職員が集い、互いの取組みや教訓の共有、そして課題解決に向けた国や県、関係機関への提言や働きかけを展開しています。


■ Crossoverスタッフとの意見交換

トリップに先立ち、参考文献やネット上の情報等を通じた下調べをしてきたCrossoverスタッフでしたが、現場最前線で長年課題と向き合われている役場の方々から頂く具体的なストーリーは「目から鱗」の話ばかりでした。また、知恵を絞り、試行錯誤をしながら課題と正面から向き合う姿勢、そして住民の方々からの協力も得ながら、自ら日系ブラジル人のコミュニティに足を運ぶストーリーに、強く印象づけられました。

意見交換では、外国人住民に対する行政の対応に関する日本人住民の受け止め方、日本人住民と外国人住民の交流の程度、外国人住民に対する生活面での支援における企業の役割、町役場が多文化共生事業に割いている人員・予算の割合、外国人同士のトラブルの有無、防災訓練への外国人の参加等、幅広い論点が取り上げられました。以下、特に議論が盛り上がった論点について紹介します。

✓ 外国人/日本人住民の中から「キーパーソン」を見つけ、協働していく事の重要性
例えば、町の「ゴミ拾い」活動を展開されている日系ブラジル人の牧師さん、警察署の職員の方、そしてその活動に定期的に参加されている外国人・日本人の住民の方々は、多文化共生を根付かせるために必要な「顔の見える関係」を住民の間で創る上で大きな役割を果たされているそうです。役場が様々な事業に取り組む際も、こうした「キーパーソン」を見極め、共に取り組んでいくことにより、事業の効果が高まります。こうしたストーリーは、「複雑な社会問題解決に向けた多様な主体間の協働」をモットーとしているCrossoverにとって、大きな学びとなりました。

✓ 国が作る制度の見直しの必要性
失業手当、国民健康保険、年金等、今の様々日本の制度が、外国人が長く住むことを前提につくられていないことが、具体例を持って浮かび上がりました。また、例えば「児童手当」という国の制度への共通の訳語が政府から提示されていないことから、「似て非なる訳語」を基礎自治体が提示せざるを得ない状況となり、行政及び住民双方で混乱が生じる要因になるといった点も共有されました。こうした課題を共有頂いたことは、特に霞ヶ関で勤務するCrossoverスタッフにとっては大きな学びであり、今後本業に取り組む上での大切な視点を頂きました。

✓ 多文化共生に向けて企業の果たすべき役割
Crossoverには、企業で活躍するスタッフも多いことから、多文化共生や外国人の生活面でのサポートにおける民間企業の果たすべき役割についても議論の焦点となりました。「入管法改正に伴い、労働力の確保という恩恵を直接、且つ最も早く受けたのは大企業であるのだから、応分の役割を果たすことが必要ではないか」との意見が出される一方で、「外国人の雇用形態は、短期間で職を転々とする派遣であったり、あるいは、外国人従業員に対するきめ細かなサポートを提供する体力に乏しい中小・零細企業であることが多いことから、現実的に多くを期待するのは無理がある」、といった意見も出されました。企業の社会的責任がますます重視される傾向がある中、今後Crossoverとしても議論を深めていくべき論点です。

活発な意見交換は約1時間半に亘り続きました。Crossoverスタッフから次々と出される意見や質問に、大泉町役場のお三方は、一つ一つ丁寧に、そして示唆に富んだ回答してくださいました。日々大変御多忙な中、土曜日の午前中をCrossoverのStudy Tripのためだけに2時間もお時間を割いて頂いた加藤副部長、岩瀬課長、服部係長に、改めて、心より御礼を申し上げます。本当に有り難うございました! 

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大泉町内探索 with 大泉町観光協会


日時:6月16日(土) 13:00~16:00
場所:レストラン・カサブランカ/スーパーマーケットタカラ/ロディオ・グリル、他

大泉観光協会から来てくださったのは、笑顔が弾けるフレッシュな美女、富樫ジュリアナさん。ジュリアナさんには、まずレストラン・カサブランカ にて★大泉町の歴史紹介、★ポルトガル語ミニ講座、★ブラジル文化紹介をして頂きました。

★ポルトガル語講座★

✓ 基本の挨拶とお礼
こんにちは Boa tarde ボア タージ
ありがとう Obrigado(a) オブリガード(ダ←女性)

✓ 愛の言葉
私の名前は~です。Meu nome e ~ メウ ノミ エ ~
愛しています Eu tea mo エウ テ アモ
あなたはキレイです Voce e linda(o) ボセ エ リンダ(ド)

など教えて頂きました。ラテンな乗りで是非使ってみましょう!

★ブラジル食文化の紹介★

豆料理:フェイジョン(feijao) *カサブランカでも頂きました!
作り方:
1.豆(インゲン豆)を圧力鍋で柔らかくなるまで炊く。
2.油、にんにく、たまねぎ、ウインナーを炒めて、1の豆を入れる。
3.1の煮汁と塩を入れて、少し煮たてたら出来上がり!

伝統のカクテル:カイピリーニャ *ポルトガル語で「田舎者」という意味だそうです!
材料(1杯分):ライム 1/4個、グラニュー糖 小さじ1、カシャーサ酒(アルコール度40%のスピリッツ!) 70ml、氷
作り方:ライムのしぼり汁とグラニュー糖を混ぜ合わせる。カサーシャを流し込み、氷をたっぷり加えてよく混ぜる。

その他、小さなボール状のチョコレート菓子や、肉好きのブラジル人にとっての比須アイテムのドレッシングのレシピ、などを教えて頂きました。

Crossover一行は、隣のスーパーマーケットで、さっそく習ったレシピを試すべく、カサーシャとライム汁をゲット。夜の宴会は・・・元バーテン現官僚という謎の経歴を持つスタッフが作る、カイピリーニャと、ぐんま仕込みの日本酒とで、ブラジリアンな盛り上がりを見せました・・・。

ジュリアナさんから頂いたお土産
★ぐんまちゃんサンババージョンのミニタオル
★サンバぐんまちゃんクリアファイル
★大泉町マップ
★ポルトガル語小冊子
★冊子:ようこそ!日本のブラジル「おおいずみ」

美味しいランチに舌鼓を打った後には、大泉町での暮らしを体験しようと、ブラジルの商品を多く扱うスーパーマーケット タカラへ。どのようなブラジルらしい商品があるのかと期待に胸を躍らせながらタカラへ向かっていると、なんと入り口にサンバの衣装を着た美しい女性が。偶然カレンダーの写真撮影をしているとのこと。感激している私たちに気がつくと、満面の笑顔で手を振ってくださり、撮影中でお忙しいにも関わらず、記念撮影にまでお付き合いいただきました。突然のサンバ美女の登場に私たちの期待はますます膨らみます。

タカラの中には、珍しいスパイスやお菓子、ジュースなど、あまり見たことのないブラジルの食料品がずらり。ガラナのジュースやカシャッサというお酒もたくさんの種類があり、買い物を楽しみました。そして様々な商品を眺めながら、海外に滞在している時に日本の食料品を見つけた時のほっとする気持ちを思い出しました。味噌や醤油など日本のスーパーマーケットに置いてあるスタンダード商品も同様に陳列されており、「日本のブラジル」の呼称を持つ大泉町らしさの溢れる商品棚でした。

買い物の後には、店内にある レストラン ロディオ・グリル へ。急遽、店長の宮崎マルコ・アントニオさんのお話を聞く機会をいただけることになりました。

日系二世のマルコさんは2003年に日本に移住。マルコさんはブラジルでは収入の高い歯科医師でしたが、暮らしていた地域の治安が悪化し、車が盗難にあったにも関わらず、返却費用を警察に不当に要求される事件をきっかけに日本に渡ることを決めたそうです。

ずっと日本で暮らすとは考えていませんでしたが、ブラジルの治安がなかなか改善しない等の理由から日本で長く暮らすことに。

現在はレストランを経営するだけでなく、地域の清掃活動や日本語教室など、大泉町に住む外国人と日本人の架け橋となる活動をされています。マルコさんは待ち合わせには5分前には必ず着く等、マナーをとても大切にされているそうです。それは自分が時間に遅れてしまうと、ブラジル人は時間にルーズと思われてしまうかもしれないからとのこと。常にブラジル人の代表という意識を持ち続けていることにとても感激しました。

4月に起こった熊本地震の際には、「大変な人たちに対して何か手助けをしたい」という気持ちから募金活動を実施し、大泉町の外国人コミュニティからたくさんの寄付を集めたとのこと。「どうして募金活動をしようと思ったのですが?日本だからですか?」という質問に「どこの国というのは関係なく、何かしたいと思ったから実行しました。」と真っ直ぐに答えるマルコさん。「目の前に大変な人がいたら、自分にできることをする」というシンプルなマルコさんの行動指針が、大泉町で暮らすたくさん方達を勇気づけてきたのだろうなと感じました。

多文化が溶け込んだ大泉町の生活を堪能することができました。ジュリアナさん、マルコさん、素敵なおもてなしをどうもありがとうございました。

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NPO法人 Jコミュニケーション 職員の皆さんとの意見交換


日時:6月17日(日) 10:00~12:30
場所:群馬県伊勢崎市 伊勢崎駅前 Jコミュニケーション事務所

Study Trip 2日目午前は、宿泊先である薮塚温泉の「開祖・今井館」から伊勢崎市へと移動。同市内で日本語が全く出来ない子や、日本語の話す・聞くは出来ても、学校の教科書の日本語が分からない小学生・中高生を対象のために、「子ども日本語教育・未来塾(以下、未来塾)」を開設し、支援者が日本語を一対一で教える活動等を展開している NPO法人Jコミュニケーション の高橋代表、本堂理事、秋山理事とお話をする機会を頂きました。
(参考:2015年度の支援実績 生徒数 82名、支援回数 88回(179時間))

なお、伊勢崎市には、全人口20万人の5%に当たる約1万人の外国人が暮らしています。この人数は群馬県内最大であり、その出身国はブラジル、ペルー、フィリピン、中国、ベトナム等、多岐に亘ります。私たちが意見交換をしている間にも、パキスタン出身の女の子が、10月末の中学校卒業程度認定試験の勉強をするために、Jコミュニケーションの施設に訪れていました。

伊勢崎で暮らす外国人住民のなかには、派遣会社経由の不安定な職にしか就くことが出来ない、日本の社会制度を上手く利用できない、あるいは文化や習慣の違いをどう乗り越えたら良いか分からない、といった問題を抱えている人が少なくありません。

そして、こうした問題の根っこには日本語力の不足があると髙橋代表は指摘します。日本語力の不足故に、外国人の家庭は地域社会から孤立、経済的にも困窮し、子供の教育を考える時間的・経済的な余裕が無くなっていく、これが、外国人の子供の不登校や不就学につながる、と言った問題を生み出しているそうです。

また、日本語も母国語も中途半端な状態となった子供達は、年齢相応の学力が付かないまま中退に追い込まれていくほか、「友情」、「平和」、「愛」、「尊敬」といった抽象概念を理解する能力を身に付ける機会を逸してしまう。このような状況を放置すれば、貧困と教育問題の世代間連鎖が続くほか、地域が断絶・不安定化してしまう可能性もあります。

未来塾は、「一人一人の子供と向き合う」、「困ったときは一緒に考える」、「点数を付けて評価しない」、「先輩は良きロール・モデルとなることを目指す」といったことを大切に、子供達に「学習の場」だけでなく、自分を認めてくれる「居場所」を提供し、自分で何かを考え、自分で決められる“自律”を後押ししています。また、未来塾に来てもらうだけでなく、未来塾の支援者の方々が地域の小中学校を訪問し、日本語学級での指導をお手伝いされているというお話も伺いました。

お話の中では、年齢が学年で決まる「学齢主義」や、相当の学力が無くても進級する「落第無しの制度」、あるいは「学校年度が4月~3月」等の「日本では当たり前の教育制度」が、「世界の多くの国では当たり前でない」こと、そしてこうした日本の教育制度や慣習が硬直的であることが、外国人の子供の就学や進学の壁となる具体的なケースも紹介頂きました。

お話の最後には本堂理事から「相手と自分の違いを知り、自分の価値を認め直し、相手と一緒に新しいものをつくり合う」ことの大切さについて強調頂き、また、こうした心の姿勢を子供の頃から培っていくことが、グローバルに活躍できる人材を育てていくうえで必要であるというメッセージを頂きました。

Crossoverスタッフとの意見交換では、未来塾の今後の課題として、継続的な運営や、さらなる目標の実現のために、支援者の数を増やしていかなければならないこと、そのための財源を確保しなければならないこと等についてお話を頂いたうえで、どうしたら行政や企業と信頼できる長期的な関係を築き協働できるのか、といった点について、活発な議論が交わされました。

最後になりますが、長時間に渡り、どんな質問にも丁寧にお答えいただいた、Jコミュニケーションの高橋代表、本堂理事、秋山理事、本当にありがとうございました!

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グルメ☆レポート ~ブラジルとぐんまの美味しい食巡り~


■ ブラジル料理編


ブラジル料理といえば、やっぱり、肉! 肉! 肉!

最近暑くなってきたし、仕事もなんだかんだ忙しいし、夏バテ気味な毎日。そんな日は、肉を思い切りかぶりついて、スタミナを付けたい!ということで、前からかなり楽しみにしていたブラジル料理。期待を大にして、お店に突入。
お店に入ると、スパイスの匂いだろうか、独特の食欲をそそる匂いがしていた。気分はもうブラジルだ。


「各自好きに取りに行ってください」という声を待ってましたといわんばかりに、一目散に食べ物を取りに行った。中央には野菜や果物その他ばかりで、あれ肉は??と思っていたら、奥の方に「肉コーナー」があるではないか!

そこにあったのは、肉!肉!肉!の肉三昧パラダイス。なかでも肉の塊(写真参照)を見たときに、僕のテンションはマックスに達した。味付け肉と、肉串を取って、塊肉を取って、お皿がほぼ一杯に。


肉コーナーの隣には、キャットフィッシュのフライなるものが。なんだろうと思っていたら、「うわーナマズだ!」との声が。どんな味がするのか怪しさ満点であったが、フードレポーターを任された以上、取らないわけにはいかない。そうこうしているうちに、穀物も野菜も一切載せていない肉プレートが完成した。

はやる気持ちを抑え、テーブルに着く。そして肉にかぶりつく。

んんん! 肉だ! うまい! 思った通りの美味さだ!

シンプルな味付けだが、スパイスと肉の素材そのものの美味さが伝わってくる。特に、味付け肉と肉串が最高に美味い。ケバブに近いような味で、シンプルな味付けなので、それほど重くもないが、肉を食べているという感じがダイレクトに伝わってくる。そんな味だった。これなら何回でもお替わりできそうだ。

サンバを踊りながら、みんなでワイワイ盛り上がっているときに、こんな肉料理を食べられたら最高な気分だな、と思った。

さすがに肉ばかり食べるのは健康に良くないので、最後に野菜と果物を取り、食事を終えた。
やっぱり肉は最高だね! 美味しかった! 気分はもうブラジル! 最高!



■ 焼きまんじゅう編

何回か群馬名物は食べる機会があったが、今回のトリップで一番印象に残っている群馬名物といえば、なんといっても「焼きまんじゅう」だろう。
まんじゅうといえば、中にあんこが入っていて、甘く味付けしてあって、というのが一般的だろう。焼きまんじゅうは、そんなイメージを大きく崩してきた。

まず、あんこが入っていない。そして何より、甘い味噌だれをかけて、炭火で焼くというのだ。もはやこれはまんじゅうと呼べるものなのか甚だ疑問であるが、店頭で炭火で焼いてくれるまんじゅうが美味しそうなので、とりあえず1人1本ずつ注文。

味噌だれのまんじゅうって、どんな味がするのだろう。ジンギスカンキャラメルのような変な味がするのではないかと不安がよぎる。

「できたよ!」というおじちゃんの声とともに、焼きまんじゅうが姿を現した。焼きまんじゅうを見て、まず一言。でかい!想像の2倍くらいの大きさであった。そして、一面に立ち込める、甘く香ばしい香りに包まれた。そして、おそるおそる一口。

ん?甘い?あれ、美味しい!!!

想像していたものとは大きく異なり、かなり美味しかった。味噌のほのかな塩加減と、甘さが絶妙なバランスを生み出していた。中はふんわりとしていて、重くもないのでパクパク食べられる。あっという間に完食してしまった。

餡入りあるとのこと。せっかくなので餡入りも試してみたくなり、餡入りも追加で注文。餡入りは餡の甘さが追加され、これまた美味しいものだった。ただ、個人的には餡なしの普通の焼きまんじゅうの方がシンプルで美味しいかなと思った。

群馬の隠れた魅力に触れた瞬間であった。群馬帝国、恐るべし。


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社会福祉法人 「あかつきの村」 職員の方々との意見交換


日時:6月20日(日) 13:30~16:00
場所:群馬県前橋市内 「あかつきの村」施設内

知る人ぞ知るローカルなお店で「群馬名物焼きまんじゅう」を昼ご飯代わりにほおばって小腹を満たしたCrossoverスタッフは、伊勢崎市から前橋市へと移動、市街地から山間の細い道を上った先にある施設 社会福祉法人フランシスコの町 あかつきの村 を訪問しました。

今回、Crossoverスタッフを迎えて下さったのは、「あかつきの村」に泊まり込みながら、施設で暮らす人々の支援や施設の運営に取り組んでいる桜井さんと教会の元シスターであった佐藤さん。精神保健福祉士としての資格や専門知識もお持ちの桜井さんは、この村の日常について、直面する困難や得られた喜び・学びを交えながら、淡々と、時にとても自然な笑顔を浮かべながら語って下さいました。

貧困、失業、ホームレスなど社会から疎外された人々を自給自足の共同体での生活を通じて救援する「エマウス」と呼ばれる運動の拠点として、開拓者精神と慈愛に満ちた故石川能也神父によってつくられた「あかつきの村」は、1980年代に、ベトナム戦争、インドシナ紛争により命懸けで母国を逃れざるを得なかった人々-“ボート・ピープル”と呼ばれたインドシナ・ベトナム難民-の受入拠点として、四半世紀に亘り300名を超える難民の一次受入れ、及び定住促進のための支援を行ってきました。私たちの訪問のために準備いただいた「あかつきの村 ベトナム難民 受入れ25周年記念誌」の冊子には、こうした活動の第一歩を踏み出し、長年継続してこられた石川神父からの以下のメッセージがつづられていました。

「イエスが叩いている、開けなければ、誰かが開けなければ・・・」

なお、現在この施設で暮らしているのは、ベトナム人4人に対し日本人が6人(平成19年時点ではベトナム人8人、日本人2人)と、設立当初から大きく状況が変わっています。この背景には、「ベトナム人のためだから」ではなく、「困っているなら、相手の属性は問わない」という哲学があるそうです。

この村で暮らしてきた人々の中には、共同生活を通じて惹かれ合い結婚、めでたく村を「卒業」して自ら家を構え、日本社会で立派に暮らしていかれている人もいれば、第三国(主としてアメリカ)へと移っていった人、あるいは病気や自殺で亡くなった方もいるとのことです。

紛争により、あるいは海を渡る途中に、目の前で家族や大切な人を亡くした恐ろしい経験は、心を覆う大きな陰となり、重度の統合失調症に伴う幻聴・幻覚というかたちで本人を苦しめ続ける例も希ではとのこと。

ただ、難民全体の統合失調症の比率は日本人の平均とあまり変わらず、難民であることと、精神疾患の発症との間に因果関係があるかは不明だとも言われました。

普通なら精神病棟での療養が妥当であるこうした精神障害を抱える入居者とスタッフが、壁を隔てること無く共同生活をしているあかつきの村では、スタッフが疲弊したり、入居者同士のけんか等のトラブルがあったのも事実、とのことでした。しかし、こうした困難があっても、「何を見ても決して驚かず、怒らない」石川神父のおおらかな人柄が支えとなって、基本的には和やかな共同生活のなかで、何とか困難を乗り越えてきた、と桜井さんは振り返ります。

施設周辺で暮らす住民の方々との関係については、村で働くシスター達の仲立ちもあり、騒音等のトラブルがあっても、ベトナムの人々が背負っている重く辛い経験に思いを馳せた上で、最後は、心広く受け入れてくれたそうです。

また、桜井さんも、地域住民の方々との良好な関係をつくるため、「電球が切れてしまったのだけど、背が届かなくて取り替えられない」、「草むしりができない」といった地域のお年寄りの生活上の問題解決の力になるために、ベトナムの人たちと一緒に積極的に家庭を訪問するといった努力を続けてこられたそうです。

食堂でお話を伺った後、桜井さんは「あかつきの村」の広々とした敷地を案内して下さいました。かつて難民の人たちが暮らしていたプレハブ式2階建ての建物の一部屋に足を踏み入れると、4畳半程度の床には、生活感を伝える文房具や書籍、服などが雑然と積み上げられ、壁にはポスターが貼られたままになっています。

ここでCrossoverのメンバーは衝撃的な事実を知りました。

「ここは、数年前、あるベトナム人が焼身自殺した部屋です。入口の壁に落書きがあるでしょう。ベトナム語でこう書いてあるんです。“俺は日本の犬だ。見下げた犬野郎だ。父さん、母さん、生まれてきてごめんなさい・・・”」

「統合失調症に悩まされながらも、家族と再び暮らすことに一縷の望みを託して生きてきた彼を、ある時、石川神父がベトナムに連れて行きました。長年の夢だった家族との再会。しかし待っていたのは余りにも過酷な現実でした。

病床に伏していた両親を含む家族の面倒を、体にむち打ちながら農業で支えていたお兄さんが石川神父にこう耳打ちしたのです。“こんな状態であいつを養うのはとても無理だ。神父さん、どうか日本に連れて帰って欲しい・・・”。」

「あかつきの村に戻って二週間後でした。彼が焼身自殺をしたのは。」

出すべき言葉が見つからないまま、雑然とした空間を見つめるしかないCrossoverのスタッフに対して、桜井さんはこんなことをつぶやきました。

「色々なことがあります。でも、辛いことばかりではない。皆で食事したり、冗談言って笑いあったり、仕事の押し付け合いをしたり、仲直りしたり・・・ごく普通の日常がある。辛い過去や現実と向き合う支えとなるのは、こんな普通の人間関係かもしれない。」

「私が学んできた精神医学の常識に照らせば、あかつきの村のありようは、非常識と思えることもあります。例えば、スタッフと施設入居者、あるいは入居者同士の距離も近すぎる。重度の疾患を抱えていた彼のようなケースに対して、精神療法の理論的処方箋を純粋に適用するならば、塀で隔離し、スタッフとも適度な距離を保つことが「常識」でしょう。

そして、「あかつきの村」がそうしたセオリーに基づく運営をしていれば、焼身自殺のような辛い事故はひょっとしたら起こらなかったかもしれない。でも、そんな環境で暮らしたとして、その人は、本当に「生きた」といえるのだろうか。僕は分からない…」

降り始めた小雨の中を、桜井さんに導かれて向かった先は墓地でした。多くの人の心の支えだった石川神父の墓石は、歴史の渦に翻弄されながら難民として辿り着いた日本が終の棲家となったベトナムの人々の墓石に囲まれていました。

今回の訪問を通じて、最も強く印象に残ったのは、終始、桜井さんが明るかったことでした。とてつもない困難を長期間経験しながらも、失敗や躓きも含めて、全ての平気で他者と共有する強さ。とても、真似できるものではありません。百の理屈は、一つの行動に勝てない、それを見せつけられました。

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旅の総括

~ Crossoverスタッフに一人一人にとって、最も印象的だった出会い・時間とは?~


日時:6月20日(日) 16:30~18:00
場所:東部伊勢崎線 館林駅近くの天ぷら屋

一泊二日という短い時間でしたが、印象的で濃密な出会いや対話に満ちたスタディ・トリップは、Crossoverスタッフの右脳と左脳、そしてハートにどのような気付きや学びを残したのか?土曜日朝の集合場所だった、東武伊勢崎線館林駅まで戻ってきた私たちは、駅近くの天ぷら屋でそれぞれの想いを共有しながら旅を振り返る時間を持ちました。

以下では、レポートの締めくくりとして、「最も印象的だった出会い・時間は?」という質問に答える形で各自が共有した旅のハイライトを紹介します。

☆ 健一(歯科医) ⇒ ロディオ・グリルの経営者、宮崎・マルコ・アントニオさん

ブラジルで歯科医として安定した生活を営んでいたが、「立て続けに犯罪被害にあったことにより国に対する信頼失い、日本への移住を決意した」という経緯、そして日本で言語や文化の違い等の壁に直面しながらも、これらを乗り越え、牧師さんや警察官とともに日系ブラジル人と日本人との交流を促進するためのゴミ拾い活動や、3.11及び熊本地震被災地のためのボランティア活動グループの立上げと展開等の活動に取り組まれている姿に感銘を受けた。

☆ はるちか(国家公務員) ⇒ 大泉町役場の方々からのお話

「外国人労働者を受けいれる」からには、労働力だけでなく、その人の生活、家族、そして人生も含めて受けいれることが求められることに気付かされた。現状、基礎自治体が、その受け皿として責任とコストを引き受けているが、外国人を労働者として受け容れることによる利益を直接・間接に享受している企業や都市部の消費者は、応分の負担をしていないように見える。こうした受益と負担のミスマッチのバランスを如何にして採ることが出来るか、その際、町議会の役割は何か、今後思考を深めていきたい。
また、あかつきの村におけるベトナム難民の方の焼身自殺のストーリーをはじめ、移民として日本に来た外国人の苦難に目がいきがちになるが、「かわいそうな人だ」という視点のみで接すれば、彼らはますます苦しくなるのではないか。辛い経験があっても、日本の日々の暮らしの中で、“木漏れ日のような幸せ”を感じる瞬間が一人一人にきっとあったはず。そういう幸せを共に祝福することが、国籍の違いを超えて、一人の人間同士として関係を創るうえで大切ではないか、と感じた。

☆ 馬見新(会社員) ⇒大泉町役場の方々からのお話

これまで「移民」を巡る問題を、「企業で働く外国人と日本人との融和や協働をどうやって促進できるか」という視点のみで考えていた。しかしお話を聞く中で、職場にける人間関係が、その人の子供の教育や生き方にまで多大なる影響を与えることを知り、雇用と教育との間に密接な関係があること、そして日本人と外国人を同じ視点で捉えることが求められることに気付くことができた。

☆ 上杉(国家公務員) ⇒ 「J-Communication」の取組み

画一的・平等な対応が求められる行政の手の届かないところに、きめ細かな個別対応をされている話が印象的であった。行政(国・県・市町村)及びNPOそれぞれの強み・課題や役割について理解が深まった。

☆ くどー(会社員) ⇒ 「あかつきの村」の櫻井さんのお話

重度の精神障害を煩い帰郷を試みるも唯一の心の拠り所であった親族から生活苦を理由に共に暮らすことを断られて「あかつきの村」に戻った末、焼身自殺で果てたベトナム人難民の方のストーリーに心を打たれた。外国人受入の議論をする際に、マクロ経済や統計の視点ばかりに目が行きがちだったが、一人一人が背負っている人生と向き合うことの大切さに気付かされた。
 「J-Communication」の取組みについては、自分にとって馴染みに感じられる中堅地方都市の駅前商店街で行われているという意味で印象的であった。

☆ 國ちゃん(行政書士) ⇒ 「あかつきの村」の櫻井さんのお話

全体的に非常に印象的な話ばかりであったが、最後の訪問先である「あかつきの村」に“とどめ”を刺された感じ。ただ、居場所を求める気持ち、孤独感に苛まれる苦しみ、そして精神疾患と共に生きる辛さは、外国人や難民に限った話ではなく、日本人にも起こること。言葉・文化の壁など、外国人に特有の問題もあるが、外国人を徒に特別視しすぎず、日本人と同じ目線で考え、接することが大切ではないか。

☆ 中江(国家公務員) ⇒ どれも印象的であった

多文化共生社会を目指す途上で、戸惑い、驚くこともあろうが、「その人の立場に立ってみたら、自分はどうするだろうか?」と想像し、理解することが大切であることを学んだ。
ただ、そうしたマインドセットを持って日々取り組んでおられる人から「行政は信用できない」という発言があったのは残念であり、またそういう人とこそ、行政職員は話を深めていくことでお互いわかり合う努力をする必要があると感じた。

☆ あおい(サービサー) ⇒ J-communicationの取組み

J-Communicationの活動をされている方々からのお話に耳を傾けることを通じて、これまで自分が長年本業として取り組んできたサービサー業務で直面していた問題の根本的な原因が何かを気付に至った。それは、自分と異なる存在に出会った時に、それを認めるのではなく、排除してきたことであった。

☆ きーぜに-(団体職員) ⇒ どれも印象的であった

これまでCrossoverを通じて、人口減少への対応、そして多様性と議論を続けてきたが、理屈や数字だけで軽々な議論をしてはならないと痛感した。自分が、地域が、日本が「人の一生を受け容れる覚悟があるのか否か」真剣に向き合うことが必要であると感じた。この点、「あかつきの村」のスタッフの桜井さんの以下のお話は本当に考えさせられた。
グローバル化が進展し、世界がこれまで以上につながりを深めていく中で、「トライセクター・リーダーシップ」を発揮しながら、垣根を越えて機会を掴み活躍できる人材が目立つが、一方で、こうした「垣根が低くなる世界」に翻弄される人も増えていることに思いを致した。たとえば、リーマン・ショックを機に帰国を余儀なくされた人、生活保護に落ちった人は、「経済難民」と言えるのではないか。

☆ なお(国家公務員) ⇒ J-Communicationの本堂さんのお話

海外経験を含む日立での30年のサラリーマン経験を経て、外国人の家族と向き合いながら彼らの支援をしていく姿が、最近他界した父の姿と重なった。母は日本語教育の資格を取って将来父とともに外国人の支援をしていくことが夢だった。今はもうその夢を兼ねることはできないが、自分が自分の人生を通じて、両親の夢をかなえていけるような存在でありたいと、改めて感じた。

大泉町町役場の職員の皆さんと話しながら、Crossoverの持つ強力な意義を改めて感じた。即ち、地方自治体の職員の方との意見交換は、本業やNHLWを通じてでも形式上はできるが、そこでの会話は、「(中央省庁の対応に不満を持つ)自治体職員―(不満に対して自らの言い分を伝える)中央省庁職員」というゲームのルールから本質的には逃れることができず、どうしてもボトルネックにはまってしまう。しかし、様々な業種で活躍する「Crossoverスタッフ」という立場であれば、個人、行政職員というアイデンティティでは見えなかった視点や作れなかった関係が作っていけるかもしれない、という希望を持つことができた。

☆くま(地方公務員) ⇒ J-Communicationの本堂さんのお話

人と人とがつながり、コミュニケーションを成り立たせるには、言葉を覚えなければならない。しかし単語だけでは、「家族」、「愛」、「平和」といった抽象概念は理解できない。こうした抽象概念は、人と人との関係性の中で理解が進むものである、という本堂さんのお話に胸打たれた。
また、「人は誰しも、誰かの役に立ちたい」という思いを持っており、この思いを「感謝の言葉」が満たしてくれるということ、「感謝の言葉をかけてくれるところが居場所となる」というメッセージにも深く心に刻まれた。

☆ いけちゃん(国家公務員) ⇒ 温泉宿でのくまさんとの腕相撲決戦

本トリップの最大のハイライトとして、温泉宿における飲み会の真っ最中に開催した「熊と大蛇腕相撲対決」に勝利した!にも関わらず、賞品がピニャコラーダの一気飲みであったことに失望した。しかし、トリップを通じて、Crossoverスタッフの絆が深まったことは、これからの活動、そして人生にとって何よりも大きな財産となると思う。

☆ しろ(団体職員) ⇒ 大泉町町役場職員の方々との意見交換

役場職員の加藤氏から頂いた「多くの日本人が安くて良いものを求めすぎるから、そのしわ寄せが地域や外国人労働者に行くのだ」というお言葉が印象的であった。今までのCrossoverでは外国人労働者の問題は少子化に絡めて話されることが多かったが、絶対的な労働力不足ではなく、賃金抑制のために外国人労働者が使われるという視点は、現場ならではのものだと思う。

☆ ちょり(報道機関職員)⇒ 大泉町観光協会のジュリアナさん

大泉という町の持っている財産をどう使うのか、人に魅力的に思ってもらうにはどうしたらいいのか、そんな試行錯誤を観光協会はしているのだなと感じた。純粋に魅力的に見せる、感じてもらうというのは、とても大事なことだと思う。

☆ 宮野(会社員) ⇒ 大泉町役場の方々からのお話

日本は良くも悪くも外国人には閉じた国であると感覚的に感じている。それを裏付けるように日本の総人口に占める外国人比率は1.67%とのこと(2014/10時点。内閣府HPより)。その日本で大泉町の外国人比率は16.70%(大泉町役場職員から今回配布された資料より。)と、先にあげた全国平均の約10倍である。そんな大泉町役場職員の方々から外国人との共生への取組みに関する話が聞くことができ、非常に有意義な時間となった。

☆ アーロン(会社員) ⇒ どれも印象的であった

既にある単一文化・コミュニティに外から来る外国人(異なる育ち・言語・肌・考え・文化)に対し、多様性を嫌い、気に食わない面白くないが理由で個人攻撃をするような陰湿な争いや、陰口で生まれる品のない虐めは、現代社会で発生する多くの人権侵害の根源だと思う(日本人同士だったとしても、非常に多く見られるが・・・) 。非なんちゃら三原則じゃありませんが、「しない、させない、許さない」が私の心情であり、人として最も許し難い行為。
多様化が進むコミュニティに対応する行政の公共サービスに感心するだけでなく、そこに住む住民の方々の「寛容性」や「生き方」も学ぶべきだと思いました。Internet、SNS によるデジタルコミュニケーションの主流化によって、人と人との直接的な接点が希薄化している現代社会で、何をしたら人が不安に思い、また傷付き、悲しむか。人として失うべきではない思いやりや気遣いに、重要な共通点があると今回のStudy tripを通じて再認識できた。

☆ ちょこ(報道機関職員) ⇒ ロディオ・グリルでの、宮崎・マルコ・アントニオさん

移民の方の震災支援NPOの存在を知り、そして支援への思いを伺うことができた。日本での感謝の気持ちから、と言っても中々実行出来ないこと。宮崎マルコ・アントニオさんが、日々、大泉町で日本人、移民の方との信頼関係を築いているからこそ、大泉町役場の方の取組みがここに繋がっているのだなと感じた。また、「今まで、何となくでしか考えてなかった事柄に、問題意識を持ち話をする」こと、これを実践することの大切さを学んだ。

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