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官と民の壁、職種の壁、年齢の壁・・・
私たちの身の回りにある様々な目に見えない「壁」をCross-overし、
多様な「人財たち」がより良い社会の実現に向けて協働するきっかけを創り出す触媒、
それが官民協働ネットワーク Crossoverです。
     
NHLW

New Health,
Labor and Welfare

2016年2月6日開催

官民協働ネットワーク「Crossover」、厚生労働省若手グループ「NHLW」共催

異業種ディスカッション大会 開催報告



組織・社会に『多様性』は必要か?~社会と私の立場から~


1.全体の総括と参加者アンケートの結果    2.ディスカッション報告


1.全体総括と参加者アンケートの結果

今回初の試みとなった官民協働ネットワークCrossoverと厚生労働省若手有志グループNHLWによる共催企画は、これまでそれぞれ活動を展開してきた両団体のスタッフが対話を重ねる中で得られた共通の目的意識が出発点となり、また目指すゴールとなりました。

それは、日常を変えるような

『出会い』 : 「またこの人と話してみたい!」「何かを一緒にやってみたい」と思えるような出会い

『気づき』 : 立場によってものの見方や考え方に相違があることや、社会の諸課題や政策と自分自身の生活や仕事との間に密接な繋がりがあることへの気付き

『行動』 : 社会問題を「他人事」ではなく「自分事」として捉え、その解決の力となるべく自ら動こうという意志

を得ることのできる非日常空間を創りたい、という想いです。

今回の「異業種ディスカッション大会」には、こうしたスタッフの想いに共鳴して下さった112名の方々から申込みを頂き、当日、113名の方に実際に参加頂きました。
参加者の年齢層は小学校6年生から70歳を越えた大先輩まで、職業は学生、主婦、教員、国家公務員、地方公務員、会社員、会社経営者、病院・介護・保育施設で働かれている方々、NPO職員、政治家秘書など実に多彩。首都圏からだけでなく関西や北陸など、遠方からも参加を頂きました。

ディスカッション大会は、「多様性溢れる参加者と“多様性”について議論することを通じ、『出会い』、『気付き』、『行動』を掴み取る非日常空間を創りたい!」というスタッフからのメッセージで幕を開けました。
そして、一人一人が参加した目的を自問するための時間を2分とり、自分なりの答えを名札の裏に書き込んだうえで、以下のような多様な方法で「多様性」について議論を深めていきました。

流れ 時間 内容
セッション1 1時間15分 「多様性」というキーワードについて理解を深めるセッション
セッション2 2時間 「移民受入」、「ワークライフバランスの確保」等、多様性をめぐる個別テーマについて議論するセッション
SSM
(Super Speed meeting)
20分 セッション1、2を通じて得た気付き・学びを、参加者同士で共有するためのセッション
成果の確認 2分 セッション1、2、そしてSSMを通じて得た最大の気付き、学び、そして出会いを自問し、答えを名札の裏に書き記すセッション
懇親会 2時間 「多様性人材借りヒト競争!」や懇談を通じて、会場に集った多様な参加者同士の交流を深めるためのセッション

セッション1では、「多様性とは何か?」というそもそもの疑問と向き合いました。具体的には、日常生活や仕事だけをしていたのでは出会うこと、話すことがなかったであろう、全く異なる分野で活躍している参加者同士で、「自分の所属する組織に多様性がある(欠ける)と感じた瞬間はどんな時か?」といった身近な問いを投げかけあうこと通じて、「多様性」という言葉が持つ多彩な意味合いや、「多様性」を認め広げていくことに伴う社会、そして組織にとってのコストについて、認識を深めていきました。

セッション2では、セッション1とは異なるメンバーで、参加申込にあたって選択した定年退職、介護、ワークライフバランス等、厚生労働行政に関連する個別テーマ(以下の表をご覧下さい)について、「多様性」をキーワードに議論しました。
議論を深めるほど論点が百出したチームばかりで、あっという間に2時間が過ぎました。日本の将来にとって重要で、私たちの仕事や日常生活と深い関係のある、避けて通れない課題について、様々な立場の参加者が、肩書きや役職を越えて、率直に価値観や意見をぶつけ合いながら議論をすることで、多くの気付きや学びが得られたと感じています。
なお、各グループの議論の詳細はファシリテーターがまとめたサマリーをご参照ください。また、参加された皆さんにご記入頂いたアンケートについては、こちらに取りまとめましておりますので、併せてご覧下さい。

アンケート結果


チーム 個別テーマ 報告
定年退職は必要か?
~職場における年齢の多様性について考える~
私たちは「親の老い」、「自分の老い」とどう向き合っていきたいか?
~多様な老後の、多様な支え方・支えられ方について考える~
日本は人種の多様性を受け入れられるか?
~移民受入れについて考える~
     〃
     〃
障がい者の雇用義務付けは必要か?
~本当に障壁のない、多様な仕事場について考える~
あなたの考えるワークライフバランスとは?
~多様なライフステージにあわせた、多様な働き方について考える~
     〃
     〃
国民総幸福度(GNH)は必要か?
~多様な幸せを測るモノサシについて考える~
多様性を尊重する社会に潜む孤独とどう向き合うか?
~誰もが他者や社会とのつながりを見出せる心の姿勢について考える~
グループなし


グループディスカッションに続くSSM(Super Speed Meeting)では、参加者全員に席を立っていただき、まだ話したことが無い人とペアになって、「今日一番の気づきと学び」を5分間で共有しました。参加者が、それぞれの言葉で今得たばかりのほやほやの気づきや学びを共有するSSMを3回繰り返す中で、会場の熱気はますます高まっていきました。

第一部ディスカッションの締めくくりに、「議論やSSMを通じて得た最大の気付き、学び、出会い」について静かに自問し、それぞれの答えを名札の裏側に書き込みました。会の冒頭で名札の上半分に書き刻んだ「目的意識」と、会の終わりに下半分に記した「成果」は、参加者一人ひとりの日常を変える、小さくとも確かなヒントとして、参加者の皆様に持ち帰って頂きました。

約80名が参加した懇親会は、「多様性」をテーマとした「借りヒト競争」でスタートしました。これは「家族の介護をしたことがある人」、「第1回東京オリンピックを直接見た人」、「実は“孤独”を感じている人」、「般若心境を唱えられる人」などなど、様々な特徴を持つ人を会場の中から捜し当て、その人数をチームごとに競い合うゲームです。
優勝したチームには、霞ヶ関・永田町界隈でしか手に入らない、豪華商品・賞金!がプレゼントされました。般若心経の暗唱!で幕を閉じた全員参加の「借り人競争ゲーム」は大いに会場を沸かせ、懇親会における参加者同士の交流に弾みをつけました。

懇親会終了後も、多くの参加者が会場を近隣の居酒屋に移して議論や懇親は深夜まで続き、13:00からスタートした「異業種ディスカッション大会」が関東一本締めで幕を閉じたのは23:30!10時間半にわたるマラソン・イベントをともに盛り上げてくださった参加者の皆様に、心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました!

参加された皆様お一人お一人が、今回のイベントを通して、日常を変える「出会い」「気づき」「行動」を得られたのであれば、スタッフとしてとても嬉しく思います。
そして、Crossover、NHLW主催のイベントで皆さんと再会できるのをスタッフ一同、楽しみにしております。

最後に、今回の企画は、「Crossover」と「NHLW」という二つの団体のスタッフが、それぞれの強みを活かしながら、一つのチームになって日々議論を重ね、ゼロから創り上げたものであることに改めて強調したいと思います。
その協働の過程は、今回のイベントの目的である「出会い」「気づき」「行動」に満ちたものでした。本業忙しい中、それぞれの持ち味を活かして、素晴らしいディスカッション大会をともに創ってくれたスタッフのみんなにもお礼を伝えたいと思います。

「みんな最高でした!ありがとうございました!!」

文責:平野(NHLWスタッフ)
宮野(Crossoverスタッフ)


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2.ディスカッション報告

 グループ 子

ファシリテーター 平野 慧(所属:NHLW/厚生労働省)、宮野 玲(所属:crossover/エネルギー)、新関 康平(所属:crossover/金融)

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 学生:2名、国家公務員:2名、会社員:3名、教員:1名、団体職員:2名
年齢層 20代:4名、30代:4名、40代:2名

主な議論 ○ 「多様性」の持つ意味を多様な角度から理解すべく、冒頭「自分が今所属している組織やコミュニティの中で「多様性がある」と感じる瞬間はいつか?あるいは、多様性に欠けると感じたときはいつか?」について経験を共有した。出された意見は以下のとおり。
-「大きな木を切り倒すと光が差し込み植生上の多様性が生まれるように、多様性が生まれる時は、決まりきった秩序にインパクトが与えられた時」といった多様性が生まれる要因についての意見
-「ネットで自分が好きな情報を取れるようになっており、価値観がバラバラになっていると感じる。」、「労働者の考え方も多様になっており、労働争議に発展することも少なくない。」といった考え方の多様性が増しているという意見
-「特に中等教育までの学校教育の場では、LGBTやハーフの子など、受入が中々難しい部分はある。」といった場面によっては多様性を認めていくことは困難であるという意見

○ その次に、「多様性を認めることが組織や社会にとってどんな意味合いがあるか?具体的には、多様性を認めることのメリット、デメリットは何か?」について議論を行った。以下のような、単なるメリット・デメリットに止まらない議論が展開された。
-「人の能力を上げる場では、多様性を認めない方が良い。人としての知性を育てる段階では、多様性は関係ない。その後の自由な発想を認める時には、多様性を認めるべき。」、「労働の場面では、一組織内で多様性を保ち続けることはコストであり、無理な部分もあるため、選択の段階で多様性を確保すればいいのではないか。」といったどういった場面で「多様性」を認めるべきかに関する議論
-「例えば『何故結婚しないのか』など、少数派が常に説明を求められる形になっているが、多数派が説明することもあって然るべき。」といった「多様性」を認めるとは具体的にはどういうことなのかに関する議論
-「高度経済成長期は、数字を増やすことが良いことだという単一の価値基準に依っていたが、これからは多様な価値基準が必要であり、それを認めるような世の中になっていかなくてはいけない。」といった「多様性」を認めることの必要性に関する議論
-その他、働き方の多様性を認めることが組織効率に与える影響、労務管理上の課題等についても議論

セッション2 定年退職は必要か?~職場における年齢の多様性について考える~

メンバー構成 職業 国家公務員:1名、会社員:2名、自営業:4名、医療従事者:1名、団体職員:3名
年齢層 20代:3名、30代:4名、40代:1名、50代:1名、60代以上:2名

主な議論 ○ 最初に、「定年退職制度」のメリット・デメリットについて上げてもらい、制度の功罪について以下のような議論を行った。
-「定年退職制度」は正規雇用や終身雇用、年功序列制度と密接に結びついているため、単独では議論できない。
-その上で議論すれば、定年まで雇用が保障されているゆえに、退職後にどう生きていくか考えることができないし、働く意欲と能力がない人が定年まで勤めあげることとなる。40歳定年とすれば、そういった認識も変わるのではないか。
-労働市場における強者の意見であり、そのようにできない人に対するセーフティネットが必要。アメリカの方が日本よりも厳しいイメージがあるが、アメリカでは就業における年齢差別が徹底して禁止されており、再度のチャレンジが許されているという意味では温かい。

○ その後、日本では労働人口減少の問題もあり、年齢に区別なく働けるようにしていかなければならないという前提に立ち、定年や終身雇用、年功序列など、労働法制全般としてどのようにしていくべきか、以下のような議論を行った。
-高齢者は体力面では若年層には敵わないが、知力・経験の面では勝る点がある。労働時間法制としても、時間ではなく、成果・付加価値で労働を評価したり、多様な働き方が許されるようにしていかないといけない。
-関連して、そのように付加価値で労働を評価しないから、日本人は仕事以外の部分でのストレスを職場で多く抱えることとなるし、組織への従属を生む。忠誠心や同族性ではなく、付加価値で評価されるようになるべき。
-一方で、そのような評価体系では十分な賃金・就労機会を得られない労働者も多数いると思うが、それについてはどう考えるべきか。
-非正規雇用の方々は、正規雇用者の雇用と年功序列型賃金を守るために犠牲になっているともいうことができ、全体として付加価値で評価されるようにしつつ、国家が保険制度なり税金なりで対処すればいいのでは。

○ 最後に、自分が望むような「老後」を過ごすために、企業や政府は何をすべきか、あるいは自分は何ができるか、考えてみたところ、以下のとおりとなった。
-「老後」という言葉自体が、男性・正規・終身雇用を前提としている。死ぬまで社会の役に立てるように、年齢に関わりなく起業・就労の機会を得られるようにするべき。
-事例として、農業関係では年配の方の意見が活かされ、うまくいっているケースがある。高齢者の意見や考えをいかに取り入れるかも重要。

ファシリテーターの感想

・「高齢者雇用」という一つのテーマについて考える際には、現役世代の雇用のあり方が議論の前提となるため、「高齢者雇用」単独で議論するのではなく、より広い視野を持って労働法制全般について考える必要がることを感じた。
・一方で、そのように労働法制全般で考える際は、労働市場には強者と弱者が存在するため、特定の層に著しく不利益が生じないような制度を構築し、国民全体の納得を得ることがいかに困難かを感じた。
・さらに、多様性が許容されるためには、他者の深い思想背景の理解が不可欠であることや、自分の身近な人以外と接することで自分の置かれた立場を客観的に理解することが必要だと感じた。

文責 平野 慧(NHLWスタッフ)

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 グループ 丑

ファシリテーター 城 まさのり(所属:crossover/研究職)、淺野 優歩(所属:NHLW/厚生労働省)

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 学生:2名、国家公務員:1名、会社員:2名、自営業:2名、団体職員:3名

主な議論 ○ 冒頭、自己紹介の前に、直感で「多様性と聞いて良いイメージを持つか悪いイメージを持つか」を選択。全員良いイメージと回答。それをふまえ自己紹介として、1人1分で「名前、Session2のテーブル、多様性と聞いて何を思い浮かべたか」を含めて話していただいた。
○ 多様性の良い面悪い面を付箋に書き出し、模造紙に貼って分類。
○ 良い面は個人についてのものが多く、悪い面は社会についてのものが多い点に気づき、共有。
○ 出された意見は以下のとおり。
-良い点:個人の尊重(マイノリティの尊重、選択肢の拡大、他者からの多様な意見の摂取、イノベーション、解釈の幅を拡げられる、ありのままの自分を受け入れてもらえる)、争いが減る(無用な争いを避けられる)、新しい労働・人財(新しい労働力確保)、新しい発想(人としての成長、人生が楽しくなる)
-悪い点:共通概念の崩壊(移民問題、差別、伝統を守れなくなる、一番になれない、フリーライダーの増加)、規則や政策の混乱(悪用する人が多くなる、政策を作るのが大変、組織をまとめづらい、評価軸の混乱)

セッション2 私たちは「親の老い」、「自分の老い」とどう向き合っていきたいか?~多様な老後の、多様な支え方・支えられ方について考える~

メンバー構成 職 業 学生:2名、国家公務員:2名、地方公務員:1名、自営業:1名、団体職員:3名、その他:1名

主な議論 ○ 冒頭、簡単なテーマの説明の後、隣同士ペアになって①名前、②このテーマを選んだ理由、③ペアの共通点、④自分が理想とする老後を項目として自己紹介を実施。その後、ペアの相手を全体に紹介。
○ セッションの前提として、「要介護5」を仮定することを共有した後、まず、親の介護をどうするのかについて参加者の体験談を共有。(実際の要介護5の体験談等)
○ その後、自分が老後になったときどうしたいのかについて参加者の意見を共有。出された意見等は以下のとおり。
-地域包括ケアが重要
-介護は専門性が高いのにそれが認識されていない。「家族介護」という語はおかしい。
-海外でケアするなどの発想は環境を変えるのでストレスが大きい。あくまで環境を変えないでどうするかが問題。
-サービスがないこととサービスを知らないことは別問題。普及活動が必要。
-老後において他人に迷惑を掛けることはしかたないことだという社会認識が必要。
-介護と看護の切り分けが曖昧である。
-介護事業者の負担が大きく補助無しには経営が難しい。自由市場としては成立していない。
-介護と保育は似た問題を抱えている。
-ITを駆使した新しいケアの方法を考えたい。

ファシリテーターの感想

・厚労省職員と内定者が3名いて専門性の高いチームとなった。
・親の介護、自分の介護の在り方については、多様性がありこれを認めていくことを共有できた。今後の課題として、この多様性を担保できるよう時代に応じて制度を見直すとともに、この制度に対する国民の理解を深めていくことが必要。

文責 城 まさのり(Crossoverスタッフ)
淺野 優歩(NHLWスタッフ)

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 グループ 寅

ファシリテーター 池田 洋一郎 (所属:Crossover/財務省)

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 学生:3名、国家公務員:2名、会社員:3名、教員:1名、自営業:1名
年齢層 20代:5名、30代:2名、40代:2名

主な議論 ○ 冒頭「自分が今所属している組織やコミュニティの中で「多様性がある」と感じる瞬間はいつか?」について経験を共有し「多様性」の持つ意味を多彩な角度から理解。出された意見は以下のとおり。
- 会社に設けられているマッサージコーナーで働く視覚障がいを持つ人と触れ合う
- 様々な組織や仕事で、多様なスキルを持つ人たちと仕事をしてきた
- 学校教育の現場で、一般的に「障がい」と捉えられやすい特徴を持つ子供たちを、他の子供たちが受け入れていける雰囲気づくりやコミュニケーションのあり方に悩んでいる
- 外資系企業や国際機関で時差・祝日の違い、言語の違いがある中、プロジェクトを進めねばならない
- 留学先の寄宿殆どの学生がLGBT(Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender)で、むしろ自分がマイノリティであると感じた

○ 次に「多様性に欠けると感じたとき」を共有し、以下の意見・経験が共有された。
- 国際会議で日本政府代表団だけが全員男性であるのを目の当たりにした
- 同級生の就職先が総じて安定志向で幅がないことを認識した
- マイノリティや障がいを持つ人に対する抑圧的・差別的言動を見聞きする
- 上意下達、統一行動、保秘、身内重視といった特徴を持つ組織に身を置く
- 長時間労働が常態化し、それを正す動機付けが生まれない組織で働いた
- メンバー同士の会話や議論に広がりが感じられない

○ 続いて、多様性を認め、受け容れていくことによる利点とコストについて議論
-「利点」:個々人が取り得る選択肢が広がり、誰もが生きやすい世の中になる。
長時間労働が減り、結婚・出産がし易くなる。
組織・社会に活力が生まれ、新たなアイディアやアプローチが生まれる。
-「コスト」:組織の規律・コンプライアンスや、業務実施上の保秘、機能性、安定性、効率性を保つために投じなければならないマネジメント・コストが増加する。
-総論では「多様性推進賛成」ながら、各論や自分事となると途端に難色を示す人が少なくない。
(例1:LGBTを認める人は、自分の息子・娘のパートナーが同性であることを受け容れられるか?)
(例2:フランスのように婚外子を許容する制度に賛成できるか?)

○ 最後に議論を終えての感想をシェア。出された意見は以下のとおり。
-「多様性」にも多様な見方がある。
-「多様性」を受け容れるのならば、「非寛容な姿勢に対して寛容であること」を求められるのか?
-LGBT、婚外子、夫婦別姓、いずれも日本では古くから存在し認められてきた。明治維新以後の制度や習慣だけをもって「日本の伝統・文化」とすることに違和感を覚える。
-組織の規律と個人の多様性許容とのバランスを如何にとるか、悩ましい。
-日本社会には「こうあるべき」という目に見えない括りが存在すると再認識した。

セッション2 日本は人種の多様性を受け容れられるか?① ~移民受入れについて考える~

メンバー構成 職業 学生:2名、国家公務員:1名、地方公務員:1名、会社員:6名、自営業:1名
年齢層 20代:5名、30代:4名、40代:1名、70代:1名

主な議論 ○ 冒頭「移民」の定義について、「自分は移民と思うか(思わないか)?」「それは何故か?」「身近な人に移民と思う人はいるか?」「何故その人を移民と思うのか?」について各々の見解を共有。「移民」か「日本人」かを区別する際のキーワードとして以下の事柄が提示された。
-日本国籍保持者か?/生まれ・育ちが日本か?/日本の教育を受けているか?/日本に帰属意識があるか?/祖先のルーツが日本か?/日本で居心地の良さを感じられるか(しっくりくるか)?/留学生か?/出稼ぎ労働者か?/自分が日本人であるというアイデンティティを持っているか?/政治的・経済的理由から母国で住めなくなった難民か?/肌の色・見かけが日本人らしいか?/日本にルール・習慣に馴染めるか?

○ そのうえで、政府見解や法律上も「移民」の統一的な定義は存在しないこと、及び、政府統計によると平成26年現在で日本に在留している外国人が約210万人(約1.7%)いること、及びその資格別、国籍別の内訳を確認。

○ 上記プロセスを通じて一言で「移民」といってもそのイメージは人それぞれであることを認識したうえで、「日本への移民更なる受け入れ」について「賛成」・「反対」それぞれの立場から以下のような意見を提示。
(賛成)
✔ 国境を超えてヒト・モノ・カネ・情報が自由に移動する世界の変化に日本が適応し生き残っていくためには、自らの風習や行動様式を、他者も受け入れて不断に見直し、進化させていくことが必要。
✔ 少子高齢化で建設業、介護・医療等、様々な分野で深刻化する人手不足を緩和できる。
✔ 色々な文化がある社会のほうが面白い。
✔ 人口減少が進む中で日本国内の消費の減少を食い止めることが出来る。
(反対)
✔ 治安の悪化、感染症の流行が心配。
✔ 永住外国人に与えられるさまざまな特権の濫用が目に余る。
✔ 貧困の下にある母子家庭や独居のお年寄り、うつ病で悩む人々等、現状の日本は、日本人ですら満足に幸せにできておらず、国内に格差や亀裂が広がっている。このような状態で外国人を受け入れる余地や余裕はないはず。まずは日本人を幸せにすることを最優先に考えるべき。

○ さらに思考を深めるべく、日本の基礎自治体の中で最も外国人比率の高い群馬県邑楽郡大泉町(人口4万人のうち約14%が外国人(大半は製造業の工場で働くブラジル人)をケースに議論。具体的には、1990年以降約10年続いてきた「サンバパレード」がゴミ問題、費用負担問題、犯罪増加、日本人町民間のブラジル人町民への不審の高まりといった理由から中止になった経緯を確認し、「もしあなたが大泉町民だったらサンバパレード再開に賛成か反対か」を議論。出された理由は以下のとおり。
(賛成)
✔ 観光業をはじめ町おこしの起爆剤としてのポテンシャルが高い
✔ 日本人とブラジル人がつながるきっかけとなる。
✔ 増えたとされる犯罪やごみは本当にブラジル人町民が原因なのか、うわさや偏見の可能性はないか、事実関係をしっかり確認すれば、相互不信は解ける。
(慎重)
✔ 相互不信があり、コミュニケーションギャップがある中、大規模な祭り再開を強行すれば一層溝が広がってしまいかねない。小規模な交流イベントを重ねつつ信頼関係を構築する時間を持つべき。
✔ ブラジル人も巻き込んで丁寧にルールを作り、これを日本人もブラジル人も尊重する対話を重ねた上で慎重に再開をするべき。
✔ 巡回や警備の強化、対話の機会の用意等に必要なコストはだれが負担するのか見えない。

ファシリテーターの感想

・参加者から頂いた「多様性受入れには覚悟と寛容さの両方が必要」、「多様性を議論する際には、マネージャーの視点とプレイヤーの視点のバランスが重要」の二つが特に本質を突く重要な指摘として印象に残った。
・セッション2は議論が白熱し、尻切れトンボに終わってしまったことが反省点。チームメンバーの意欲も高いことから、移民受入問題についてさらに深く議論できるフォローアップイベントを企画したい。

文責 池田 洋一郎(Crossoverスタッフ)

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 グループ 卯

ファシリテーター 笠井 南芳 (所属:HNLW/法務省(厚労省から出向中))

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 公務員:2名、会社員:5名、自営業:1名

主な議論 ○ 冒頭「自分が今所属している組織やコミュニティの中で「多様性がある」又は「多様性がない」と感じる瞬間はいつか?」について経験を共有し「多様性」の持つ意味を多彩な角度から理解。出された意見は以下のとおり。
- 以前の職場では、価値観が統一されていて、窮屈だと感じた。現在インターナショナルスクールで働いており、帰国生や外国籍の子など多様にいるため、むしろグループが作れない環境にいる。
- 現在サッカーをしているが、それは障害者だけのチーム。一方で子どもの頃車いすテニスの選手と一緒に練習しており、そこには障害車とそうでない者の垣根がなかったと感じている。
- 保健師の仕事で乳幼児検診などをしていると、母乳/ミルクの与え方ひとつをとっても、年代・地域・国籍で多様。それは文化や土地柄、風習と呼ばれるものだと思う。
- 色々な会社と仕事をしているが、会社ごとに風習が異なる。
- 政治の世界では、政党ごとに考え方が異なっている。
- 介護の現場で働いているが、かつては福祉のマインドによって多様なことが出来たが、介護事業が民営化されたことにより、却って利益重視という方向性を目指すことにより、多様性が失われたと感じる。

○ 次に、多様性は受入れるべきか、受入れるために何をすべきかを議論した。
- 日本はこれまで単一の民族、単一の価値観(和の精神)で成長してきたが、日本の経済が逼迫し、生きづらさを感じる人が増えている。ブレイクスルーのために多様性を受入れることが必要とされている。
- 多様性が認められる社会においては、「障害」なんていうカテゴリーはいらないのかも知れないが、「障害」というカテゴリーを付けることにより、社会福祉を受けることができるなど、生きやすくなる。
- 「障害」の中も多様化しているのが現在の教育界。発達障害でも様々な形があり、どういう子はどういうところを伸ばしてあげるといいか、という考え方が進んでいる。
- 多様性と個性は異なる。多様性としてどこまでを容認すべきなのか。
- 多様性への対応は、民ができるところは民の力で対応していくべき。
- 子どものこと、普通学級と特別学級に分けられたり、様々にカテゴライズされたものが、社会でまた一緒になると、どう対応していいか分からないのでは。子どもの頃に多様を感じられることが大事。
- カテゴライズも階層によって見方が異なる。例えばあるカテゴリーで男女と分けられた人も、別のカテゴリーで障害とくくれば、違うカテゴリーに一緒に入ることもある。どの階層で自分をくくるかという見方によって実は多様な自分のカテゴリーが見える。
- 日本は“わび・さび”という、完璧なものよりも少し崩れたところを味と考えられる文化があり、実は多様性を受入れ易いのでは。
- 会社で決められた作業工程や法律を、「自分は多様だから」という理由で守れない人が出てきてしまってはいけない。多様性の範囲は一定の中で許容されるべき。
- ルールがあるだけでは、多様な人がそれを守るのが当然だということにはならない。何故そのルールを守らなければいけないか、そこからディスカッションをしていくことが必要。
- 「受入れる」という考え方は、自分をマジョリティと感じている立場からの発言。そこから変えるべきではないか。
- 自分にも受容できないところは必ずある。それは何故かということを一人一人が深彫りしていくことが必要ではないか。

セッション2 日本は人種の多様性を受け容れられるか?② ~移民受入れについて考える~

メンバー構成 職業 公務員:6名、会社員:2名、医療従事者:1名

主な議論 ○ 冒頭「移民」の定義について、「自分は移民と思うか(思わないか)?」「それは何故か?」について各々の見解を共有。「移民」か「日本人」かを区別する際のキーワードとして以下の事柄が提示された。
-市民権を保有しているか?/期間の長短ではないか?/家を買ったら移民ではないか?/生まれ・育ちが日本か?/一世、二世で異なるのではないか?/移民かどうかは受入れ側の価値観ではないか?/自分が日本人であるというアイデンティティを持っているか?/政治的・経済的理由から母国で住めなくなった難民か?/日本にルール・習慣に馴染めるか?/一定の義務を果たし、権利を得ることではないか?

○ 上記プロセスを通じて一言で「移民」といってもそのイメージは人それぞれであることを認識したうえで、「日本への移民更なる受け入れ」について「賛成」・「反対」それぞれの立場から以下のような意見を提示。
(賛成)
✔ 外国人にも日本人と同じ権利を与えられるよう、20年30年先を見据えて、今から取り組むべき。
✔ 経済難民が生じている中で、人道的観点から受入れを行いたい。
✔ 正式に受入れないと、イリーガルな組織に資金が流れる恐れがある。
✔ 日本人が移民となったときに、海外で受入れて欲しいと思うので、日本も同じように受入れられる国でありたい。
(反対)
✔ 現在の環境で受入れても、受入れ側も受入れられた側も幸せになれない。
✔ 現在の日本には、富裕層や高度な専門性を有する外国人が来るような魅力はなく、来るとしたらジャパニーズ・ドリームを追いかけるアジア等からの外国人だと想定すると、受入れによって日本経済が良くなるコストと受入れに伴い発生するコストを比較すると、受入れに伴うコストの方が大きく、経済面から見てもマイナス効果ではないか。
✔ すでに日本に来ている外国からの“移民”を何とかするべきであり、新たな受入れは反対。
✔ 受入を進めると、日本人がマジョリティでなくなることに懸念。

○ 賛成/反対の議論においては、双方において①現状においては受入れの体制が整っていないこと、②受入れには一定のコストがかかること、についての認識が共有されたため、①を解消するために②のコスト負担をすべきかどうかについて、また①の受入れ体制の整備のために必要なこと、出来ることについて更に議論を進めた。
✔ 日本人は良い意味でも悪い意味でも日本人としてのアイデンティティに対する認識がゆるいところがあり、まず自分たちは何者なのかということをしっかり認識することが必要。
✔ 日本が世界に開かれた国になるために、コストの負担はしていくべき。
✔ 違いを認めながら乗り越えていくためには、根本的に心から相手を理解することが必要。
✔ 多様な人を認めるには、多様な経験値を持つ必要があるが、個人レベルで子どもに多様性を伝えられる大人が少ない。
✔ 日本社会になじめないことによる暴力・犯罪等の問題については、子ども教育が重要。コストは全てにかけられないので、外国人を含めた教育の現場にお金をかけるべき。

ファシリテーターの感想

・セッション1においては、多様性を受入れるための方策について、ルールがある場所でも、そもそもそのルールをなぜ守る必要があるのか議論することが重要であるなど、当たり前に見える「相手とコミュニケーションをする」という手段の重要性と、出来ているようで出来ていないことだということが印象的でした。
また、自分をマジョリティだと思わないことや、何層ものカテゴリーで分け、ある階層におけるカテゴリーの中に人を閉じ込めないようにすることなど、自分一人でもすぐに実践できる多様性の受入れ方のノウハウも共有することができた。
・セッション2においては、参加者の経験を共有することにより、移民の定義について具体的に考えることができた。
また、移民の受入れに係るコストに対しての冷静な議論と、それでもコストを負担すべきという、日本の現状を認識した上での覚悟ある市民としての議論が展開されたことに日本という国の希望を感じた。

文責 笠井 南芳(NHLWスタッフ)

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 グループ 辰

ファシリテーター 田中 健一 (所属:Crossover/北京天衛診療所)

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 学生:0名、国家公務員:2名、会社員:5名、自営業:2名
年齢層 20代:2名、30代:4名、40代:2名、50代:1名

主な議論 ○ 冒頭「自分が今所属している組織やコミュニティの中で「多様性がある」と感じる瞬間はいつか?」について出された意見。
- 同じ仕事をしていても勤務体系が異なっている。
-聴覚・視覚障害の人と同じ仕事をしている。
-大学卒業後の進路が人それぞれである。

○ 次に「多様性に欠けると感じたとき」はどのような時か。
- 就職の一括採用、その後のキャリアパスがほとんど同じ。
- 障害者の視線にたった町づくりがなされていない。
- 製品開発においてブレイクスルーに値するものがだされない。

○ 多様性はどこまで認められるかについて議論
-画一化された教育の中で育っていた日本人には無理なのではないか。
-良質な製品を作っていくために多様性は邪魔になるのではないか。
-異質な考えを受け入れられる土壌が育っていない
-労働者として移民を受け入れざるをえない中では否応にも多様性は身に付く

○ 最後に議論を終えての感想をシェア。
-「多様性」の定義から考えるべき。
-「多様性」と「秩序」はどこで共存できるのだろう。
-世代によっても受け止め方は異なるのではないか。
-多様性を認めることが非正規社員を増やすことを認める流れになることを危惧する。

セッション2 日本は人種の多様性を受け容れられるか?③ ~移民受入れについて考える~

メンバー構成 職業 学生:1名、国家公務員:1名、地方公務員:1名、会社員:4名、自営業:3名
年齢層 20代:2名、30代:3名、40代:3名、50代:1名  長期に海外で生活したことのある人数:3名

主な議論 ○ 冒頭「移民」に会ったことがあるか?
-アメリカでは誰が移民なのかわからない(学校内に白人系は皆無だった)
-居住する自治体によっても移民に対するイメージが異なるはず。

○ 「日本への移民更なる受け入れ」についての賛否。
賛成:-労働力のためには必要。
賛成:- 環境変化により日本も応分の責任をはたすべき。
賛成:- 高度な技術の開発は日本だけでは無理。

反対:-このままでもなんとかなるのでは。
反対:-明文化されない習慣が多い日本では摩擦の方が大きい。
反対:-教育環境を整えない中での受け入れは反発をよぶ。

ファシリテーターの感想

・日本人の中でも多様性が様々で戸惑うことが多いのに、より多様性のある外国籍を受け入れる土壌がまだ日本には育っていないかもしれない。
・総じて若年層は反対の意見が多く、40代以降は賛成の意見が多かった。1名、高校1年生で参加した佐藤君は移民受け入れ反対の議論を1人で引っぱりみんなびっくり!スーパー高校生として名をはせた。

文責 田中 健一(Crossoverスタッフ)

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 グループ 巳

ファシリテーター 岩本 友規(所属:Crossover/株式会社Lenovo)、中江 遼太郎(所属:NHLW/厚生労働省)

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 自営業:4名、会社員:3名、公務員:1名、学生:1名(公務員内定者)、士業:1名
年齢層 20代:4名、30代:2名、40代:1名、50代:3名

主な議論 ○ 冒頭「自分が今所属している組織やコミュニティの中で「多様性がある」または「多様性に欠ける」と感じる瞬間はいつか?」について経験を共有し「多様性」の持つ意味を議論。出された意見は以下の通り。
- アメリカでレストランを経営したが、人種・経歴等、まさに多様だった。いわゆる「サラダボウル」といった感じだったが、結局お互いわかりあうというより、排除しないといった感じ。
- セネガルで働いていたが、現地は黒人ばかり。日本人的なやりかたが通用しない場面もあった。
- 日本国内でも、関西と関東で食文化が違う等、地域による多様性もあるのではないか?
- 個人的には、選択の自由が保障されている状態が多様性を確保できるというのだと思う。
- インターネットの普及によって、それを使いこなせていない年代が生まれる等、年齢によるギャップもある。

○ 続いて「社会・組織に多様性を認める必要があるか」について議論
- 基本的に、多様性がなくてもいい、という人はいないのではないか。
- ケースバイケースで、工場で働くのであれば、多様性はないほうがいい。
- 経営者としては、確かに標準的なほうがありがたいが、多様な働き方を認めないと、小さな企業では人材に簡単に代えがきかない。多様な働き方を認め合うことで会社としても人材が確保できる。
- キャリア教育で変わってくる面もあると思う。
- システムに関する職務等、技術的な業務であれば、外国人も受け容れやすい。職種によって、認めるコストは異なってくるのではないか。
- 時代が変わっていく中で、単純労働が必要になり、多様性が求められるようになった、ということではないか。日本全体で多様性を確保して「一億総活躍」を進める必要がある。
- 必ずしも「一億総活躍」できるとは限らない。社会にとって必要な多様性だけを考えても不十分で、実際にはとりのこされる人もいるのではないか。
- 老人だからだめ、というのではなくて、元々置かれている社会の状況が違うだけで、本質は同じでは?
- 多様性を保つことは「保険」と考えたらどうか。ずっとかわらないならみんな一緒でいいが、流動的な状況であれば、変化を受け容れられるよう、多様性を確保する必要がある。
- 工場だってどんな場所でも変化はあるし、変化を受け容れられることは大事。まして社会では多様性が必要なのではないか。

セッション2 障がい者の雇用義務付けは必要か? ~本当に障壁のない、多様な仕事場について考える~

メンバー構成 職業 会社員:4名、自営業:3名、国家公務員:1名、医療従事者:2名、小学生:1名、その他:1名
年齢層 10代:1名、20代:2名、30代:6名、40代:2名、50代:1名

主な議論 ○ 冒頭で障害者雇用の現状や障害の定義、進め方について共有した上で、自己紹介を実施。
※ 自己紹介は、名前・所属・このテーマを選んだ理由、似ていると思う動物について

○ その後、3つの問いについて議論。出された意見は次の通り。

○ 問い①「これまで障害のある方と過ごした経験はありますか?」
小グループにわかれて、参加者それぞれの身近な経験についてシェアしていただいた。
- 元々働いていた会社に障害者として復帰したが、周囲から障害者として特別扱いをされることはなく、普通に働いている。障害者だからといって特別扱いしすぎるのは良くないと思う。
- 小学校に通っているが、私立だと障害を持っている人は試験で落ちる。
- 公立の小学校では、特別支援学級でわけて教えているが、少しかわいそうな気がする。
- 障害のある患者を受け容れるにあたっては、全体の空間デザインに工夫して、落ち着きやすいようにしている。
- 障害を持つ方とスポーツをしたことがあるが、競技によって障害を包摂できるものと独自のルールが要るものがある。そうしたギャップに、自分自身の学びがあった。
- 雇用を支援する立場におり、障害者雇用の環境が依然より労使とも徐々に良くなってきているのを感じる。
- 日々さまざまな分野の障害者・支援者と接しているが、若い世代の障害理解は進んでいる。

○ 問い②「今の制度・社会のあり方についてどう思いますか?」
引き続き小グループにわかれて、上の問いに関する
- 障害者を特別な場所に分けて働かせると効率的だという考えがあるが、他の人と一緒に働くことで社会参加に繋がる、という視点もあるのではないか。
- 経営者の立場からいえば、コストを払うのは避けたい、という気持ちがある。どういうメリットがあるのか、丁寧に説明してわかってもらうことが必要。
- 身体障害者は、施設の整備で対応できる側面が大きい(環境を整備すれば障害は乗り越えられる)。高齢化社会の中でバリアフリーはいずれにせよ求められるので、高齢者雇用と障害者雇用を一括して進めていくという考え方もあるのではないか。
- そもそも障害者が働くのは「権利」とも言える。もっと権利を主張しやすい空気を作ることは大事で、女性の社会進出や有休、育休・産休などは好事例ではないか。そういう意味で、今の制度(雇用義務付け)には意味がある。
- 雇用義務付けは悲しいことだが、それにより生まれるチャンスも確かにあることには大きな意味がある。
- 障害有無に関わらず、不得意な部分を補い合い強いところを活かす相互関係へ考え方を変えていくことが大事で、制度変更によるアプローチが急務。
- 日本人は「気を回す」ということができない。社会的無関心の問題にもっと切り込むべき。→良い行いを、社会ぐるみで「ほめる」文化の醸成が大事→企業体質を変えられる政策・名誉(を与える)制度もつくっていくべき
- (片方のグループで出た意見を)整理すると、切り口には制度(雇用制度・社内のキャリアアップ制度)の問題、一緒に働く人(マネジメント側、身近に働く人の無関心)の問題、当事者の意識の問題に分類できそう。
○ 問い③「あなたにとって理想的な職場、多様性を認め合う働き方とは何ですか?」
上記の問いに対する答えをひとりひとり画用紙に書いて発表。以下の意見が出た。
- みんなが生き生きできる社会をつくることで、障害者にとっても暮らしやすい社会になるのではないか(一億総修造社会)
- まずはそれぞれが違うということを認識するのが大事。その上で、でもそんな違いたいしたことないよね、と違うことを認め合うことができればいいと思う。
- 人それぞれ違うことを受け容れ認め合うことは大事だが、無理にわかり合う必要はない。ある程度現実的になってもいいのではないか。
- 障害は環境によって解決できることもある。眼鏡ができて、目が悪いという病気が克服できるようになったのと同じ。障害を固定的なものとしてみないようにしたい。
- 障害者の抱える問題とその他のいわゆる社会的弱者の抱える問題に共通点がありうることを強く認識。自分の身の回りの小さな気づきを解決することで、障害者も含めて社会全体を良くしていけるのでは。

ファシリテーターの感想

・普段の生活でこうしたファシリテーションの機会がないので、進行役の立場を維持するだけで精一杯でした。同じ障害者雇用・活用というテーマでもこれだけ多様な価値観や立場、切り口があることがわかり、翌日からの自分の考え方やアクションにさっそくいい影響が出ています。改めて「対話」の持つ可能性を感じた1日でした。ありがとうございました! (岩本)

・明日以降に生かせる指摘として「多様性を無理にわかりあうのではなく、その存在を受け容れ、排除しないことがまずは大事なのではないか」、「障害者に限らず、色々な特性をもった人全体を受け容れる社会にする一環として障害者も位置付けるべきでは」という意見が特に刺激的でした。そういった意味では、多様性に関わる問題につては、難しく考えすぎることなく、日常的なところから問題解決にあたるべきなのではと感じています。なお、障害当事者の方にも多くご参加いただきましたが、みなさま「特別扱いしてほしい」という意見ではなく、いわゆる社会の思い込みとのギャップも感じました。 (中江)

文責 岩本 友規(Crossoverスタッフ)
中江 遼太郎(NHLWスタッフ)

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 グループ 午

ファシリテーター 工藤 大輝(所属:Crossover/コンサル ※Session1, Session2)、福嶋 敬三(所属:Crossover/国家公務員 ※Session2)

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 学生:1名、会社員:5名、自営業:3名(男性 8名、女性 1名)
年齢層 20代 3名、他不明

主な議論 ○ 初めに、Session1の目的を簡単に説明。自己紹介
→ 名前・職業・ディスカッションのチームとそのテーマに関心をもった理由。併せて、自分が所属する組織で「多様性」を感じることはあるかを話して頂く。
-他部署の人との共同で作業をするときに部署の其々の独自色を感じる。
-若い世代の人(若手)と話しをするときにギャップを感じる。
-介護の仕事をしており、常に個々人の違いを実感する場にいる。
-自営業をしており、現場で多様さを感じる機会は殆どない。
-保育の現場で働いているため、幼児の多様さを実感している。

○ 初めの自己紹介・テーマ選定の理由を伺い、グループメンバの中でのある意味“ぶっ飛んだ”個性を持つ人・積極的に発言をする参加者が不在。自己紹介の内容(問題意識・所属組織)を踏まえて、工藤が質問を投げかける形で進行。

○ 「多様性」というより、Session2での議論を目当てに参加している印象が強かったため、身の回りにある「多様性」への気づきを得、Session2でより多様な側面からディスカッションすることが可能になるよう、視野広げることを目的として進めた。

○ Session1のグループで中心となった多様性のトピックは「障がい者」と「世代間」。

○ 以下ディスカッションの中で出た意見。
-多様性=良いことのような風潮があるが、実際にメリットを享受している場面に出会わない。
-日本社会では、多様性に出会う機会が少ない。特に教育現場では健常児と障がい児が一緒に学ぶクラスが
-なく、社会に出るまでそのような環境に慣れていない。
-多様性を促進しようとしても現場レベル(バックオフィス・管理職)に対応した経験がないためにどうしたらよいかわからない。
-多様性を受け入れることで、人材の確保という側面では採用の幅が広がり、リソースの確保が容易になる。
-海外の人材が多様性として注目されているように感じるが、日本の中にも多様性はある。
-女性の活用、障がい者の雇用などはそれ自体がCSR的な側面が強いと感じるが、彼らが不満なく働くことのできる現場は、男性、健常者にとっても働き易い場である。アファーマティブアクション的に進めるのではなく、全体にとってメリットがあることをもっと強調すべき。

セッション2 あなたの考えるワークライフバランスとは?① ~多様なライフステージにあわせた、多様な働き方について考える~

メンバー構成 職業 地方公務員:1名、会社員:5名、自営業:2名、教育関係者:1名
年齢層 20代:1名、30代:4名、40代:4名

主な議論 ○ 最初に再度、本企画の趣旨(『出会い×気づき×行動』)を再確認した後、自己紹介を実施。名前・所属・テーマ選定理由について共有して頂いた。

○ 自己紹介後、自身の労働環境についてアンケートを実施(ブラックだと思う人は挙手)。ファシリテーター2名を除く参加者全員が自分の置かれている環境は“ブラックではない”と回答。
→ 何が“ブラック”の環境を作るのかについての議論が中心となった。

○ 議論は経営者の目線から行われることが多かった。
-企業が上場することで株主からの短期的な結果を求められることが原因となっているのではないか。日本の投資家は短期的な利益を求めすぎている。欧州では株主が長期的な視点を持ってくれるので、労働者へのしわ寄せが少ない。
-残業をした方が残業代によって給料が高くなるので、早く帰る同期付けが弱くなる。
-経営者目線では、雇用を正規にするメリットがあまりない。制度設計が、非正規雇用を増やす方向に働きがちである。
-欧州で採用されているワークシェアリングなどは従業員の負担を減らすことはできるが、雇用者目線では1人でできていた労働を2人で実施するため、雇用保険の点など福利厚生の面から雇用者にとっては負担となることが多い。
-株式会社ワークライフバランスの小室さんは、ワークライフバランスはキャリアのフェーズによって変化するものなので、各フェーズに合わせてワークとライフを「マネジメント」するワークライフマネジメントという考え方が必要。
→ そもそも何をもってブラックとするかは人によって異なる。
→ キャリア形成の相談をこれまでは女性から受けていたが、最近では若手(20代)の男性社員からの相談も受けるようになった。
-ワークライフをマネジメントするには、ある程度自身に裁量があるか、上司の考え方による。
-専門的な知識が求められる業務では、自分の役割を他のメンバーに引き継ぐことが難しく、負荷の分配が図りにくい。結果として、ワークの量をマネジメントすることが困難であるこが多い。
-消費者の意識も“ブラック”な環境を作る一因となっているのではないか。過剰なサービスを求めることが労働環境を過酷なものにしているように思える。
ex.)すき屋のワンオペ、Amazonのprimeサービスによる流通業への負荷、格安ツアーetc.

ファシリテーターの感想

・Session1については抽象的なテーマであったこともあり、Session2につなげるためにざっくばらんに議論ができればよいと考えていました。実際は想像していたよりも議論が広がらず、参加者の意見を広げていくファシリに苦労しました。最終的には何とか発言のバランスを崩さずに終えることができたと思います。
・Session2では、Session1で議論をしていたこともあり、開始早々から議論が盛り上がった。一方で発言者に偏りがでてしまった点が反省。全体的に「多様性」というテーマに沿った議論はできたと思う。

文責 工藤 大輝(Crossoverスタッフ)

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 グループ 未

ファシリテーター 安部 愛子 (所属:HNLW/内閣官房(厚労省から出向中))

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 学生:1名、国家公務員:2名、地方公務員:1名、会社員:3名、自営業:1名
年齢層 20代:4名、30代:1名、40代:1名、50代:1名、60代:1名

主な議論 ◯ 最初に、以下のようにそれぞれの多様性に対する関心を表明。
・自身の職場を多様性のあるものに変えていきたい。
・人口減少下で、移民をどう考えるかという点から多様性に関心。
・家族介護に偏ると行き詰まるため、介護が社会化・多様化すべきと思っている。

◯ 次に、それぞれの関心についてどうしたら多様性が確保できるか議論。
・一つの組織にとどまると組織が人を変えてしまう、40歳定年制や新卒一括採用の見直しなどで人の出入りが活発化すれば、多様性が生まれるのでは。
・職場での多様性については、人口減少下では合理的な働き方の環境でないと人材を確保できないため、今後は多様な働き方や多様な人の活用が自然にできるようになるのでは。
・移民問題や国際紛争を考えた時に、一方的な情報だけで判断されていることがあるのではないか。情報格差が解消されることが必要。
・介護の社会化・多様化では人材不足が問題になるが、ロボットなどの技術革新で対応できる面もあるのではないか。

◯ ここで語られている「多様性」とは一体何か、について議論。
・多様性がまず語られるのは生物多様性。一つの場所にあらゆる生物が生きるのでなく、それぞれに適した環境で生息する。また、生息する環境に適した形に進化していく。人間社会の多様性も、現状に適応しなくなれば変化していくということではないか。
・「多様性を認める」という価値観が世界のあらゆる場所で認められるのが多様性か、それとも、ある社会では画一的な物事の在り方しか認められないこともあるのが人間社会全体で見た時の多様性か。これは両方あり得て、それぞれの社会において、最低限のルールと、認められるべき多様性のバランスがあるということではないか。
・最低限のルールと認められるべき多様性の境界は。思想の自由などは心の中の問題であり、他人への影響がないものは立ち入られるべきでない。他方で、コミュニケーションが取れなければ多様性も成り立たず、例えば言語については最低限のルールとして一定の決まりがあって然るべきではないか(日本暮らすために日本語能力を求める等)。

◯ 最後に、多様性はなぜ必要か、どう確保するかを議論。
・生物多様性と同様に、一つの在り方のみではリスクが高く、多様性がある方がリスク管理からも良い。さらに現状に適応して変化もしていきやすい。
・多様性の確保とは、社会の在り方については意思決定プロセスの問題では。いかにして多様な意見を拾い上げつつ、最後は一つの決定を下すか。
・社会の中での多様性は、生物多様性と異なり、特に組織社会では放っておくと失われやすい、ある種人工的なものではないか。多様性をいかに確保するかということを意識的行うべき。

セッション2 あなたの考えるワークライフバランスとは?② ~多様なライフステージにあわせた、多様な働き方について考える~

メンバー構成 職業 学生:3名、国家公務員:1名、会社員:4名、自営業:1名
年齢層 20代:2名、30代:6名、40代:1名

主な議論 ◯ まず、自身のワークライフバランスをめぐる状況について表明。
・コンサル業界ではプロジェクトが炎上すれば徹夜もざら。また、作業に時間をかけるだけ良いものにもなるという性質。今は仕事が楽しく不満はないが、上の人を見ると家庭との両立は大変そう。
・看護師は夜勤があるが、家庭との両立の点から夜勤をできるのが若い人に集中しがち。
・労働規制は守られていないし、生産性で評価されていない。有能かどうかより、いかにその組織にコミットできるかで評価されがち。
・学校の先生は、生徒・保護者・同僚の先生などとの人間関係が重要。部活動もあり、休日夜間問わず拘束されがち。
・自営業の場合は自分で取りに行かなければ仕事がない。
・就職活動では、ワークライフバランスのことを聞きづらかった。やりがいのある仕事がしたいので仕事の内容で選んだが、実際働き始めるとどうかという思いはある。

◯ 次に、ワークライフバランスの実現をどう考えるかを議論。
・働きたい人が好きなだけ働けば良いという発想では、働きづらい人に不利。多様な選択肢も認められるべき。
・過労死の問題もある中、労働時間が長かったり夜中の急な発注に対応できる企業が、顧客から選ばれたり競争に勝つという社会環境は変わらないといけない。
・ワークライフバランスは雇用されている人の話。外国でも、エリート層はものすごく働く。ただし、長時間仕事ばかりしていることで、インプットの機会や人生の充実という点から失っているものもあることに留意が必要。
・海外では、遅く帰る人は仕事ができないとみられる。日本では、ジョブ・ディスクリプションが明確でないために仕事の評価をうまく行えず、長く働くことで評価されてしまっている。今後は外国の人が日本で働くことも増えるので、変わらないといけない。
・上記はホワイトカラーの事務職の議論ではないか。看護師の場合、キャリアを登りつめる人はごく一部で、評価で競い合う感じではない。労働時間管理は厳しくなっている。ただ、仕事中はずっと動き回っているので疲労が大きい。ワークライフバランスを職場で求める前に、疲れて辞めてしまう人も多く、看護師のキャリアをどう考えるかに関心を持った。

◯ ここで、ワークライフバランスの実現のために、社会や制度はどうあるべきかを議論。
・まずはサービス残業撲滅。労働時間問題だけでなく、別の人の雇用機会も失われている。
・労働時間の上限規制をしても、現状でも法律が守られていないのに効果がない。それより、インターバル規制を自主的に行っている企業や、多様な働き方が可能な先進的な企業が選ばれるようになり、そうした取組が当たり前になるよう広まっていったら良い。
・働く人が企業を選べるようになるには、年金制度をポータブルにしたり、ジョブカードなどで転職しやすくするべき。労働移動しやすい受け皿の確保も重要。
・組織の中でも、長時間労働をする人が評価されるのではなく、多様な人が認められる評価基準になっていくべき。国で一律の評価基準を示す必要はなく、企業の状況にあわせて変わっていくと良い。また、裁量労働制なども、単に労働時間規制を外すだけでなく、適正な評価基準とセットであるべき。
・現在の管理職世代は今後親の介護の問題に直面する人が多く、意識や働き方は変わっていくのではないか。

◯ 最後に、自身はどう行動するかを表明。
・自分自身、付加価値を生み出すという意識で働いていく。
・組織ルールに拘束されず、外に出たくなった時に出られるよう、自分を高め続ける努力をする。
・周りの空気を読まず自分が率先して早く帰る、有給をとる。「帰る」と自分で宣言する。管理職としても部下にどんどん有給をとらせるなどワークライフバランス実現を後押しする。
・自分自身、他人の評価を労働時間でしていた面がある。仕事の質を見るよう見直したい。
・仕事を、させられるものでなく、ポジティブに捉えられる人を増やしたい。組織人として個人としての考えのギャップが大きい。本音で話す雰囲気を作り、ギャップを埋めていきたい。

ファシリテーターの感想

・セッション1は「多様性とは」というテーマでファシリテーションが難しかったが、議論の中で、生物多様性との比較や、社会の多様性は人工的なものではないか等、様々な問題提起をもらえて、普段の会話では出てこない面白い議論ができた。
・セッション2の「ワークライフバランス」については、制度の在り方について、国で上限規制などをするよりも、組織にしばられず移動が可能で、良い取組を行う主体が選ばれるようになるべき、という、当初自分で考えていたものとは違った議論になり面白かった。最後の自分自身の取組表明では、努力している仲間がたくさんいるのだと勇気付けられた。

文責 安部 愛子(NHLWスタッフ)

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 グループ 申

ファシリテーター 田中 里沙 (所属:Crossover/総務省)

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 高校生1名、国家公務員:1名、会社員:4名、教員:1名、医療関係1名
年齢層 10代:1名、20代:1名、30代:6名

主な議論 ○ 冒頭「多様性」という言葉から連想すること、分野を2人1組で意見交換後、グループで共有。出た意見は次のとおり。
- バックグランドの違いによってアウトプット違うこと。新しいアプローチを生み出すには多様性が必要。
- 働き方の多様性。考え方・環境の違いによって認め合えるかどうかが変わってくるもの。例えば、労働における組織(職位)のピラミッド構造においては、介護者やシングルマザーは働きにくい。
- 国籍、年齢。そして文化。特に文化については、日本は一応単一であり多様性がないので、他の文化への理解がない。
- 「多様性」は漠然としている。

○ 「自分が今所属している組織やコミュニティの中で「多様性がある」又は「多様性に欠ける」と感じる瞬間はどういうときか?」について経験を2人1組で意見交換後、グループで共有し。出た意見は次のとおり。
【多様性に欠ける】
- 言語が日本語のみで、様々なものが日本人のためだけに作られている。
- オリンピックを開催するのに看板の標記の翻訳レベルが低い。看板の場所も分かりにくい。HPのEnglishがあっても情報量が少ない。多様性を考えた取組が必要。
- 日系の会社の経営陣は、日本人・年輩の男性と単一的な経営陣で意思決定をしていることに疑問を持つ。例えばアメリカでは、ボードメンバーに女性がいるのも当たり前。年齢層もバラバラ。新しいものを生み出していくには多様性が必要。
- 学校教育の現場では、教育一筋の人ばかりなので、授業があると休むことが出来ない。働き方が決まってしまっている。
- 高校生だがシリコンバレーでインターンをしてプログラミング作りに関われた。日本では高校生でインターンはできないし、できても仕事に関われない。日本でも(インターンで高校生を受け入れる)仕組みがあった方がいい。
- 生物多様性の計画に携わった際に、多様性を確保するための計画のハズが、出来上がったものは均一で多様性があるとは言えなかった。考え方を柔軟にして地域の特徴を活かさないといけない。

○ 出た意見が「多様性に欠ける」ばかりだったので、次に「多様性がある」と感じた経験を共有。出た意見は次のとおり。
【多様性がある】
- 日本のファッションはとても多様。原宿を歩くと、ストリート・ヒップホップ・クラシック・メイドファッションと様々な。海外ではあまり見かけない。
- 美容の通信の専門学校でスクーリングに参加していた人達は、年齢も経験も様々だった。

○ 続いて、「多様性に欠ける」と感じているグループだったので、その原因・理由を議論。
-「構造」:島国。単一言語により日本国内で完結している。
物を作る産業構造時代は多様性がなくても良かったが、新しい価値を生み出せない。
-「mind」:人のことに口を出さない気質。常に気を配っている。
WWⅡ後、1人1人が頑張ってきた日本社会。違うことを受け入れない。
日本人が「日本人」とは、定義を明確に理解していない。違うことに対する拒否感。
日本社会に不足している物がないので、進歩したいという気持ちが足りない。

○ 最後に、「多様性が欠けている」と感じる現状を変えるために私たち又は社会がすべきこと、できることは何かを議論。出た意見は次のとおり。
- 組織で柔軟に働けるように、休暇の取り方をトップが自ら1ヶ月休むなどして変えていく。
例) ボランティア休暇は機能しないので廃止したが、社長夫人にボランティアに出てもらい、周りも自然にボランティアで休暇を取るようになった。
- トップダウンでの発信に加えて、ボトムアップで現場から上司とコミュニケーションを取って変えていく。
- 個人レベルでは、異質な物を拒んでいるメンタリティを意識する。多様性は面倒な面も受け入れて飛び込んでやってみる。
- グローバル教育は重要。また、教える側も色々な経験を持った人が教えるべき。
- 多様性がある社会でも、このグループのファシリテーターのように方向性を示す人、一本の軸は必要。核の部分持ちつつ多様性を受け入れていくべき。

セッション2 あなたの考えるワークライフバランスとは?③ ~多様なライフステージにあわせた、多様な働き方について考える~

メンバー構成 職業 学生:2名、国家公務員:2名、会社員:4名、外資系1名、NPO団体:1名
年齢層 20代:4名、30代:4名、40代:2名

主な議論 ○ 冒頭なぜ「ワークライフバランス・多様な働き方」を選んだのかを共有。出た意見は次のとおり。
- 職場の働き方が固定化されていて、新しいアイディアが生まれないと感じている。
- 今世の中に求められているテーマだから。
- 会社も推奨しており自分も実践しているので、客観的に検証してみたい。
- 仕事が忙しくてWLBが取れていないので問題意識を持っている。
- 制度だけでなく人と関係性に関連するテーマで興味を持っている。
- 大学院でWLBの研究をしているため。○

○ その上で、各人が描いている「WLB」が差すもの、内容は、同じものだったのか、違うものだったのか、2チームに分かれてディスカッションし、グループ全体で共有。出た意見は次のとおり。
【バランス】
- 仕事と生活・家庭・人生の関係性であり、各人・性別・1人のライフステージによってそのバランスは異なるもの。
- バランスに最適解を求めていくもの。
- バランスが取れている人は、仕事でもプライベートでもイキイキしており活発。
- 自分が選択できる制度があることが大事。
【関係性】
- ワークからライフにかけてグラデーションがあり、極左のWから強制的に労働が求められるもの→自主的に働くもの(ボランティア)→公的に近い社会活動→仕事のための勉強→趣味のLにつながっている。
- Lをする、Lを維持する、Lの問題を解決できる多様な働き方が必要。

○ 次に、思考を深めるべく、グループで共有したワークライフバランスを実現するための課題について議論。出た意見は次のとおり。
- そもそも労働時間が長時間拘束されることに問題がある。
- 多様な働き方を実施するための制度(例:テレワーク、モバイルワーク、介護休暇、育児休暇等)がそもそもない。又は、制度があっても利用しづらい職種(例:看護師)であることや、利用できる職種でも周りの目や空気が気になって利用できないことが課題。

○ 最後に、共有した課題を解決するために、個人が又は社会が取り組むべきこと、できることは何かを議論。出た意見は次のとおり。
【個人】
- 今ある制度をうまく利用していけるように意識を変えていく必要がある。
- そもそもの働き方を効率化するよう、1人1人が心がける。「定時で帰れる人って仕事早くてカッコ良い!遅くまでダラダラ残業している人ってカッコ悪い!」という空気を作っていく(自分から上司に働きかけていく。話しやすい上司とコミュニケーションを高めていくことは大事)。
- 机に座ってパソコンで資料を作成するだけでなく、カフェスペースで雑談をしながらメールチェックをする、音楽を聴きながら仕事をするなど、働き方の自由度を高めることが、新しいアイディアを生み出すのではないか。
- スマホの売れ行きのように、徐々に売れ出した瞬間が重要で、どんどん広げていくことでマジョリティに受け入れられる。
【社会・制度】
- 今は、経営者側・管理職に、「○○の制度を取得させなければならない」という義務はないが、義務化する、又は取得させることを経営者・管理職に対する評価の指標とすることとして、多様な働き方を実現していく。

ファシリテーターの感想

・セッション1は、抽象的なテーマであったがため、ファシリテートが非常に難しく感じたが、「多様性」を必要だと感じる意義、なぜそう思うかについてもう少し深掘りして議論できればよかったと反省。
・セッション2は、自分自身が問題意識をあまり持っていなかったテーマだったため、今回様々な経験者と意見交換をし、各人が考える課題の共通項、そしてその課題解決に向けたアクションを考えることで、自分自身が改めて問題意識を持ち自分事として捉えることができたことが大きな気付きであった。

文責 田中 里沙(Crossoverスタッフ)

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 グループ 酉

ファシリテーター 服部 真子 (所属:Crossover/NHK World)

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 学生:1名、小学生:1名、国家公務員:1名、地方公務員1名、
会社員:5名、自営業:1名

主な議論 酉班まとめお読みいただきありがとうございます!

<初対面のバラバラな個性を持った10人の議論を短時間で深く活性化させるために試みた工夫>
① ゴールがないことの共有:多様性とは●●である!と定義することがゴールではありませんと確認
② 横パスの奨励:ファシリテーターの質問を待たずに、お互いに質問し合ってくださいとお願い
③ 発言は、大きな声ではっきりと。そして、積極的にあだ名・名前を呼び合ってくださいとお願い

○ 酉班にはなんと、小学生の女の子も一緒に参加してくれました^^!飛び入り参加の方も含め、全員が積極的に参加、かつ「多様性」に関する理解が深まるためには?という事を念頭に進めて行きました。

○ 自己紹介と、「自分が今所属している組織やコミュニティの中で「多様性がある/ない、と感じる瞬間」の共有
【多様性があると感じたとき】
・日本の移民に関する番組を制作したとき/各国の新人社員を集めて一斉に研修をしたとき/日々同じ日本人でも考え方が多様だなとかんじるとき/同年代でもキャリアによってスキルの差を感じるとき/障がい児のための歯科医院に行った時/男女と考えただけでも違い過ぎている
【多様性がないと感じたとき】
・皆サラリーマン&スーツで会話の内容も変わり映えしないとき/飲み会に毎回コンパニオンが呼ばれ毎回同じような内容の話が繰り返されるとき

<ちょっと一息・小学生の女の子に聞いてみました>
Q. 自分と違うなと思う子、障害を持った子と初めて会った時どう思った?どう感じた?
A. 小学校の入学式のように感じた。(初対面の人のように感じた)
Q. 今の自分のクラスに障害を持った子が来てもいい?
A. いい。
Q. クラスの皆も受け入れられると思う?
A. 受け入れられる子と受け入れられない子がいると思う。
Q. どんな子は受け入れられない子だと思う?
A. 自分と合わない子を省いてしまう子。
・・・大人も子供もそう変わらない課題を持っていそうです。

○ ここまでチーム全体として、「社会に多様性はあるね!」という一定の結論に達しました。

○ では、その多様性に対してどのように対応していくのか・・・以下のような問いを重ねました。

【日本は「空気」に支配されている?!】
・空気が読めるというのは何か?/暗黙知・「あ・うん」の呼吸は効率がいい/1を聞いて10を知れ/旧ユーゴスラビア指導者チトー「君はあれを・・・」で理解できる組織作り/「まぁまぁ」で解決し白黒つけない利点/察するというのは重要な力とみなされているような気がする/気がきくってなんでしょう?/想像力/裁判の時は言語化がマスト

○ 言葉にしなくても判りあえるというのは、一種の「知恵」なのではないかという話がでました。
【多様性があってはダメな瞬間は何か?】
・組み体操・合唱コンクール・軍隊(命令系統)/ルールを守る必要があるとき
【「多様」な人たちの中の間で「空気を読め」は通用するか?】
・教育レベルが均質でない状況では無理/9:00AMに集合と言っても、イタリア人、ドイツ人、日本人は全員バラバラの時間に来る。イタリア人は9:10、日本人は8:55に来る。言語化はマスト。

○ 単に言葉にして伝えるのではなく「相手の心に届く形で言語化する」というのが、多様性を力にするキーなのではないかという結論に至りました。
★ 「相手の心に届く形で言語化」というのは優しさがありとても素敵な表現だと思いました。事実と解釈を分けて言語化していくことが大切だなと私自身は感じました。

セッション2 国民総幸福度(GNH)は必要か? ~多様な幸せのモノサシについて考える~

メンバー構成 職業 学生:1名、国家公務員:2名、地方公務員:1名、会社員:4名、自営業:1名
年齢層 20代:3名、30代:4名、40代:1名

主な議論 <幸せについて本気出して考えてみる班ということで参加者幸せ度を上げるため試みた工夫>
① 隣の人とペアになり自己紹介しあったのち、他己紹介と相手のいいところを発表してもらった
② 暗い話と明るい話のバランスに着目しながらの進行

【あなたの幸せ度を1〜10で表すと?】
まず、2〜10の数字に割れ、平均は6.4でした。こんな理由が挙げられました。

満足度3〜4:・理想と現実とのギャップがある・時間がない・寂しい(パートナーの不在)
      ・使命はあるが健康が追いつかない・心配性である
満足度5〜7:・時間に余裕があるが自信が持てない・日本の雰囲気が暗い・仕事の裁量が減った
満足度8〜10:・やりたい仕事がやれていて、もっと不幸な人もいると思う・自然と笑顔になる瞬間がある

○ 参加者から「人は幸せを感じる時、人と比べる場合と、自分の時間軸でみる場合があるね」との分析。
相対的に捉えることも主体的に捉えることもどちらも重要な気がしました。

【個人の幸せの判断基準は何か?】
全体を半分ずつにわけ少人数でグループディスカッションを行いました。
最終的には、以下の4点でてきました。
・経済的余裕/精神的な余裕(自己肯定感)/健康/衣食住の確保

マズローの図と比べてみると重なることを確認しました。

【全体の幸せとは何か?】
所得の推移と生活満足度の推移、平均寿命の推移などを見て、今日この場にいない人たちのことも含めて何が幸せの条件となりうるのか、話し合いました。時間切れで、どうしたら国民総幸福度を作れるかというところまではいけませんでした。

【幸せ度が10になったあなたはどんな人?】
最後に、それぞれの幸せ度10の状態を宣言してもらいました。

ファシリテーターの感想

・ディスカッション大会に参加してくださった皆さんは多様ではあるが、問題意識はとても高く、幸せ度も高い人たちであることは間違いないなと思いました。どうしたら国民全体の底上げをしてゆけるか、もっと考えられると良いなと思いました。
・短時間でできるだけ皆さんの知恵を集約できるようファシリテーターとして精進したいな!と思いました。

文責 服部真子(ちょり) (Crossoverスタッフ)

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 グループ 戌

ファシリテーター 石山 喜章(所属:Crossover/株式会社CCO)、金沢 侑加(所属:NHLW/厚生労働省)

セッション1 多様性とは何か?多様性を認め、受け容れていくことの利点とコストは何か?

メンバー構成 職業 学生:1名、国家公務員:1名、会社員:2名、医療従事者:1名、自営業:2名、社会福祉法人:1名、団体職員:1名
年齢層 20代:1名、30代:5名、40代:2名、60代:1名

主な議論 ○ 冒頭「自分が今所属している組織やコミュニティの中で「多様性がある」または「多様性に欠ける」と感じる瞬間はいつか?」について経験を共有し「多様性」の持つ意味を議論。出された意見は以下の通り。
- 米国にしばらく留学していたので、日本に帰ってきたときに民族と文化の単一性に違和感を覚えた。
- 日本は同一性を求める傾向があるが、多様化も進んでいる。
- 自分が働いている病院ではネパール人・インド人の外来が多く、英語を話せない人もいる。ヒンズー語しか話せない患者を相手に、誤解を与えず治療するのは非常に難しい。
- 日本は移民や留学生に対して職場を提供し切れていない。「ごめん、要らなくなったから国へ帰って」という姿勢でよいのか?と感じている。
- 多様化が進む現代社会では、どう価値観の違いを乗り越えるのか?が課題だと感じる。
- 昔は他の省庁を批判していたが、震災後に全省庁が集まる復興会議で顔を合わせたメンバーは一人ひとりがとても立派な人物で、本当に国民のことを考えて動いていた。文句を言っている相手の顔を見てなかったので、視野が狭いと考えが部分最適に陥りやすいことに気づけた。
- 弊社の倉庫では外国人雇用が増えてきた為、文化や習慣の違いから外国人労働者を排斥しようという考えの社員と衝突することが多い。彼らが居ないと仕事が回らないのに分かり合えない。
- 一人ひとりが相手を理解する幅(受容力)を広げる必要がある。

○ 続いて「多様性の定義」と「社会・組織に多様性を認める意義とコスト」について議論
-「利点」:価値観の統一された組織はスピードが速く、効率性が高い。震災後の復旧段階では自衛隊が出動し、復興段階では民間にバトンタッチしたように、役割分担が重要では。
-「コスト」:完全にバラバラでは組織としての体をなさないので気持ちの面と仕組みの面で融和策が必要。その融合作業がコストになる。基本的人権(人名や財産)を守る部分は皆賛成となるが、それ以外では意見の対立をどう融合させるか?が課題&コスト。

○ 最後に議論を終えての感想をシェア。出された意見は以下のとおり。
-就職活動中に「我が社は多様性を大事にしています」って企業の面接に行ったら全員黒一色のスーツで「どこが?」って感じた。
-某市役所のTTP(徹底的にパクる)戦略は恥ずかしい。もっとオリジナリティを出せないものか。
-役所の場合はチャレンジが難しく統計的に正しい判断を取ると前例ありきの真似ごとになる。
-多様な価値観をすべて認めればカオスになる。多様性を認めつつも法律で決めたことは全員が守らなければ秩序は生まれない。個人と組織の価値観の違いにどう折り合いを付けるのかが重要。
-気付いた人から自分が変化して視野を広げ、受容していく姿勢が大事。

セッション2 多様性を尊重する社会に潜む孤独とどう向き合うか? ~誰もが他者や社会とのつながりを見出せる心の姿勢について考える~

メンバー構成 職業 学生:2名、国家公務員:2名、団体職員:1名、会社員:5名、自営業:1名
年齢層 20代:5名、30代:4名、40代:1名、50代:1名

主な議論 ○ 他己紹介の後、冒頭で20世紀から21世紀にわたる仕事・生活・価値観の変化、離婚率の上昇、孤独死者数の増加などのデータを共有した上で、3つの問いについて議論。出された意見は次の通り。

○ 問い①「多様な価値観を許容する社会において、我々はどのように生きるべきか?」
-価値観の多様化が進むと人は孤独になる。自団体でも如何に孤独を防げば良いか?が課題。
-おせっかいや周囲からの干渉が減った分、誰もが孤独になりやすい。
-ケージ理論(孤独マウスに麻薬入りの水を飲ませると中毒になるが、つがいのマウスの場合は普通の水を選択するようになる)では寂しさや孤独感が麻薬中毒の原因。清原もそうだと思う。
-自分の状況を説明できなくなったとき、苦しさを感じる。なんで結婚してないの?どうして子供ができないの?なぜ就職できなかったの?など、皆は出来ているのに・・と責められるときなど。
-生まれた土地や性別、属するコミュニティー(宗教など)が、自分でも好き・良いと感じられればストレスはないが、生まれ持った属性が気に入らない場合にストレスを感じて孤独になる。(LGBTなども)
-現代は情報量が多すぎて租借・整理できないし、整理能力を上げるような教育も大学に存在しない。
-多様な考え方がありすぎて、何を中心軸や基準として判断すればよいのかわからない。
-自ら外出してこういう場に参加できる人はまだ良いが、そうでない人は孤立してゆく。

○ 問い②「多様な価値観を認めつつ、どう秩序をつくるのか?」
多様な価値観をすべて認めたら殺人やISISの蛮行も認めることになる。国家に法律があるように、組織や社会にも秩序は必要。では、多様な価値観を認めながら、どう秩序をつくればよいのだろうか?
-秩序やルールは不要、すべてなくしてしまえばいい。人間であれば心地よいと感じるポイントは一緒なのだから、自然と当事者同士の話し合いで解決されるはず。
-医師免許も不要となると、医療の品質を担保できない。食品業界においても同様。
-ルールが必要かどうかは性善説と性悪説、どちらの立場に立つかで変わる。
-規定やルールは必要最低限にして、法律同様その解釈と運用で対処すれば良いのでは。
-私たちが情報を選ぶ力も必要。マイノリティに配慮する姿勢も。
-個人の価値観と組織や社会の価値観が違うと、相手が大きいので従うしかない。
-生き方は自由でいいと思うが、生命・身体・財産を守るルールは必要。

○ 問い③「価値観の違いを乗り越える心の姿勢とは?」
価値観が違うことから生まれる摩擦・衝突・葛藤を各参加者が普段どのように克服しているか?について共有し、明日から自分は何を変化させればよいのか?を議論。
-無条件で従わなければならないというのは抵抗があるが、決まりごとがあっても、それを変化できる可能性があるならいい。(政治家が嫌なら投票で変えられるなど)
-LGBTの結婚制度など、昔は社会的な認知を求めていなかったマイノリティが「私たちも婚約制度に入れてよ」と言い出した。前提が変化していることを我々は認識する必要がある。
-相手を理解することは難しいが、相手の存在を認めて共存することは必要。
-判断基準は人権。できる限り平和に生きる権利をはく奪しない範囲で、話し合いによって決めるしかない。
-その線引きさえ難しい。某国の部族では小さい女の子の性器を傷つける風習があり、彼らにとっては常識なのだろうが、それは止めさせたいと私は思う。一方でイスラム教徒は、髪=女性の恥部と認識しており、ヒジャブ(顔を覆う布)を強制的に脱がせることは公衆の面前で無理やりブラジャーを脱がせる行為と同じなので、彼女たちの価値観を大切にしてあげたい。
-価値観の違いを乗り越える為の心の姿勢とは、
・相手の目的や意図を確認すること
・相手の目線やフィールドに立ってみること
・共通のビジョンやゴールを設定すること
-別に乗り越えなくてもいいと思う。
-完全に解決することは不可能なので、少しでもマシになるコミュニケーションを取るのが重要。

ファシリテーターの感想

・セッション1・2を通して「多様化には総論賛成・各論反対」の姿勢が見受けられ、共通課題は「(自分と関係する人との)価値観の違いをどう乗り越えればよいか?」だったように感じました。解決策は「観点の自由自在化」にあると私は認識していますが、この場を通して問題意識が深まる方も多いようなので、その問題意識に対する解決策や提案を皆で議論する場を創りたいと感じています。(石山)

・このチームのセッション2のテーマは一見捉えどころのないものでしたが、自分自身が感じた身近にある孤独から、新たな時代の潮流、人権感覚、相対的な価値と普遍的な価値、マジョリティとマイノリティ、民主主義とは、といった深淵なテーマまで議論することができました。各自の問題意識に基づき、すでに具体的な行動を移されている方も多く、私自身、強く刺激されました。参加された方々にとっても、実りのある時間となっていれば幸いです。(金沢)

文責 石山 喜章(Crossoverスタッフ)
金沢 侑加(NHLWスタッフ)

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