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官と民の壁、職種の壁、年齢の壁・・・
私たちの身の回りにある様々な目に見えない「壁」をCross-overし、
多様な「人財たち」がより良い社会の実現に向けて協働するきっかけを創り出す触媒、
それが官民協働ネットワーク Crossoverです。
     

2015年7月11日開催

官民協働ネットワークCrossover主催 異業種政策ワークショップ開催報告


少子高齢化と人口減少問題を語り、行動する異業種政策ワークショップ第三弾

本格的な少子高齢化と人口減少が到来する2030年に向け、

あなたは、今、何に取り組み、何に備える?


1.全体総括    2.スタッフからのプレゼンテーション報告    3.ディスカッション報告    4.今後の予定


1.全体総括と参加者アンケートの結果

官民協働ネットワークCrossoverは、「超高齢化・人口減少社会への適応」というテーマについて、昨年秋から様々な機会を通じて考えてまいりました。

具体的には、「そもそも、人口減少は問題なのか」を問いかけた第一弾(2014年12月15日開催)、そして兵庫県尼崎市をケースに人口減少がもたらす問題への対応策について提言を考えた第二弾(2015年2月28日開催)の二回のワークショップ、そして岩手県陸前高田市(2014年11月)及び北海道当別町(2015年6月)へのスタディ・トリップを実施。

異業種間のディスカッション大会(2014年12月14日)
異業種政策ワークショップ(2015年2月28日)
岩手県陸前高田市へのスタディ・トリップ(2014年11月)


現在、日本が既に直面しつつある超高齢・人口減少社会に、政府、企業、そして一人一人の日本人が、どのように適応していけるかについて、様々な角度から考え、議論を続けてきました。

こうした取組みの区切りとなる第三回(今回)のワークショップでは、「本格的な少子高齢化と人口減少が到来する2030年に向け、あなたは、今、何に取り組み、何に備える?」をテーマに、参加頂いた100名を超える皆さんと、これまで得てきた気付きや学びを踏まえつつ、9つのテーマに分かれてより深い議論をするとともに、問題解決の力になるための、一人一人の思いやアクション・プランについて、共有する時間をつくりました。

ご参加頂きました皆様、本当にありがとうございました!

なお、参加された皆さんにご記入頂いたアンケートを取りまとめましたので、以下にまとめた議論のサマリーと併せてご覧下さい。

アンケート結果

官民協働ネットワークCrossover
スタッフ 服部真子(ちょり)


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2.スタッフからのプレゼンテーション報告

当日は、冒頭にスタッフの田中里沙によるプレゼンテーションで、

①日本の総人口はほぼ確実に減る
②高齢化と共に人口減少が進む
③地方でより生産年齢人口の減少が進む
④世界全体では人口は爆発的に増える

という前提をカギとなるデータや概念を共有してからワークショップに移りました。

プレゼンテーション資料

ワークショップはセッション1、セッション2、そしてSSM(スーパー・ショート・ミーティング)という順に行いました。

セッション1では、参加者の皆さんを、事前に頂いた希望に基づき、以下の表にある9つの分野の全11グループに分けて問題解決を議論しました。

セッション2では、メンバーを総入れ替えし、セッション1において、各グループで議論された内容の共有と、議論の内容をどのように行動に繋げることができるかを話し合いました。

詳しくは各テーブルのファシリテーターのコメントをご参照ください。


【共通の枕詞】
本格的な少子高齢化と人口減少社会が到来する2030年に向け、

わたしたちは・・・

ジャンル テーマ 報告
チームA : 社会保障1 社会保障制度の持続可能性を確保するため、何が出来るだろうか?
チームB : 社会保障2
チームC : 技術革新 困難をチャンスへと変えるために、どのような「第5次産業革命」を起こせるだろうか??
チームD : 海外展開 人に愛されるもの・サービスを世界へ提供するために、何を変え、何を守るべきか?
チームE : 産業創出 持続的な経済成長のエンジンとなる新しい産業を、誰が、どう創り、育てるか?
チームF : 働き方 働き方 どのような働き方やキャリアパスを創り、追求し、そして、受け容れていくべきか?
チームG : 教育 どんな教育を、学校・家庭・社会で子供達に届けるべきだろうか?
チームH : 地域活性化 人が集まる東京と、人が減りゆく地方を、どう捉え、どう変えていくべきか?
チームI : 外国人受入1 日本を、世界の人々を惹き付ける場所にするために、何を変え、何を守るべきか?
チームJ : 外国人受入2
チームK : 結婚・出産 いかにして結婚の敷居をさげ、または結婚以外で子をもつ可能性を拓くか?


最後に行ったSSMは、参加者全員に席を立っていただき、まだ話したことが無い人とペアになって、「今日一番の気づきと学び」を共有するコーナーです。これを5分×3回行いました。

このために、会の冒頭では「今日、何を持ち帰りたいか」について、用意した名札の裏側上部書いていただき、2つのセッション終了後に、名札の下部に「今日一番の学び、気付き」を記入していただきました。

SSMは、「行楽日和の休日に、Crossoverのワークショップを共に創って下さった参加者の方に、当日の気づきを目に見える形で持ち帰ってほしい」、そして「集まった参加者同士で、少しでも多くの、そして強い絆をつくっていただきたい」というスタッフの想いを形にするために、従来行ってきた「グループ別のプレゼンテーション」に代えて設けたセッションです。

初の試みだったSSMですが、教室がまるでコンサート会場になったかのような大変な盛り上がりを見せてくれました。私はここで喉が枯れそうになりました。

ワークショップ後の二次会、三次会は深夜まで続き、別日に行われた打ち上げにも、沢山の方にご参加いただき、大変嬉しく思っています。
また、すぐに皆さんと再会できますように!!

官民協働ネットワークCrossover
スタッフ 服部真子(ちょり)


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3.ディスカッション報告

グループA

持続可能な社会保障制度をつくるために、何ができるだろうか?

ファシリテーター 田中里沙 (所属:横浜市(総務省から出向中))

メンバー構成 <セッション1> 8名
 大学生1名、国家公務員3名、地方公務員1名、会社員2名(福祉系・電力系)、
 医師1名/年齢層 20代3名、30代4名、40代1名
<セッション2> 8名
 大学生2名、国家公務員2名、会社員3名(商社、技術系、金融)、その他1名
 年齢層 20代3名、30代2名、40代1名、50代1名、60代1名

セッション1
主な議論 ○ 社会保障制度を「受ける人」、「提供する人」、「負担する人」の確度から持続性を検証し、それぞれの課題を抽出。
○ 特に「提供する人」では少子高齢化を伴う人口減少が本格化する2030年においては、社会保障サービスの担い手不足は避けられず、持続可能性を担保するため、公共部門のみが提供すべきか、民間参入があっていいのでは、又、例えば介護であればサービスという業とするのではなく、家族・地域のつながりによる支え合いが今一度必要。

グループの感想 ○ 財政の持続可能性は国民にとって何が問題か見えにくい。必要な社会保障サービスなら税金の範囲内で実施すべきだが、そのサービスがそもそも必要かどうかどうやって決まっているのか。
○ 医療費は少子高齢化に伴い必ず増加する。今の制度は高齢者の負担を現役世代より下げているが、このままでは持続しない。まずは自分ができることから、例えば健康を大事にするとかか、気持ちを改めて始めていかないと。

セッション2
主な議論 ○ 各メンバーのセッション1で考えた個人の取組みでは、外国人の受入れでは「直接顔が見える関係を築くことが重要」、社会保障では「地域のつながりによる支え合い」、地域活性化では「意欲ある人が地域に入っていき顔が見える関係を作って地元の活性化を」と、テーマは異なれども、各人の意識・アクションには共通項=「人との触れ合い」があった。

グループの感想 ○ それぞれのグループで異なる切り口から議論したのにも関わらず、みな共通した結論(人と人の触れ合い)が大事に落ち着いたのが印象的だった。
○ 各セッションの内容が有機的に結びついているのを感じた。
○ 別々のチームから来た人のお話を聞く中で、重なる部分があることがすごく面白かったです。

ファシリテーターの気付き
○ セッション1では、役人がゆえに「社会保障制度の持続可能性」といえば財政論を考えてしまうが、多様なバックグラウンドの参加者と議論し、かつ今回のテーマでもある〝自分事として捉えてアクションにつなげる″を意識すると、社会保障制度の「受け手側」や「提供側」から見た持続可能性もあり、議論の幅を改めて実感。
○ セッション2では、グループの感想でもあったが、セッション1で全く異なるテーマを議論してきたメンバーであったが、各人の考えるアクションには共通項があり、議論が結びついている瞬間の感覚が何とも心地よい興奮があった。

文責 田中 里沙


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グループB

持続可能な社会保障制度をつくるために、何ができるだろうか?

ファシリテーター 池田洋一郎 (所属:財務省)

メンバー構成 <セッション1> 9名
大学生:1名、国家公務員:2名、大手新聞社社員:1名、会社員:2名(製薬会社、金融機関)、
医師:1名、民間シンクタンク:1名、職業訓練校講師:1名
年齢層 20代:2名、30代:5名、40代:1名、60代:1名
<セッション2> 9名
 大学生:1名、国家公務員:1名、会社員:2名(食品、金融)、職業訓練校講師:1名、
政府系研究機関:1名、ベンチャー企業経営者:1名、行政書士:1名、教師:1名
 年齢層 20代:3名、30代:4名、40代2名

セッション1
主な議論 ○ 冒頭、「‟社会保障制度とは何か?”“何のために存在するのか?”の2点について、目の前に中学生がいたとしたら、どう説明するか?」という課題を設定。「先生の立場」、「生徒の立場」の二つに分かれて検討した後、「模擬授業」を実施。「先生役」からの説明、及び「生徒役」から質問を通じて得られた共通認識は以下の通り。
⇒ 「社会保障制度とは?」
-病気、怪我、失業、老化等、人生において、人が誰しも直面し得る困難を、自分の力だけで乗り切る「自助」、家族、親類、友人、ご近所さん等の力を借りつつ乗り切る「共助(相互扶助)」だけではカバーしきれない部分を、国民全体でお金を出し合って支え合うための仕組み(公助)。
⇒ 「何のために必要なのか?」
- 人が、直面した困難を乗り切るために使うことが出来る資金や人間関係といった「財」の量には違いがある。こうした中、「自助」「相互扶助」に加えて「公助」の仕組みを用意することで、誰もが、病気やけが等の困難を乗り切るのに必要最低限の支援を受けることが出来、格差が少ない社会を作ることが出来る。
-「公助」を用意することで、人々が、様々な困難の存在にもかかわらず、過度に委縮しすぎることなく、伸び伸びと経済・社会活動をしやすくなり、結果、活力ある社会や経済を実現しやすくなる。
○ 続いて、「‟持続可能な”社会保障を成り立たせる条件とは、何だろうか?」という点について、チーム全体で議論。主な意見は以下の通り。
- 国民一人一人が、社会保障制度を「一部の人達だけが得をする‟あいつらのための制度”」と捉えるのではなく、「自分たち一人一人に必要な、私たちの制度」という納得感とオーナーシップを持って捉えること
- 収支のバランスがとれていること
- 制度の運営者に対する利用者の信頼感があること
○ 次に、「現在の日本の社会保障制度は、2030年においても持続可能だと思いますか?」という論点について、皆で議論。その際、「社会保障(年金・医療・介護・子育て支援等)に要する費用の総額は2012年度の109.5兆円から2025年度には148.9兆円へと1.36倍に増加する一方で、その費用を賄う経済規模(GDP)については、2012年度の479.6兆円から2025年度の610.6兆円と、1.27倍しか伸びない」との、政府試算を参照。参加者から出された主な意見は以下の通り。
- 高齢者が増えれば増える程、医療・介護に要する費用は増大していくこと、及び人口動態は今後より一層高齢化することは確実であることから、現状の制度や慣行をそのままにしておけば、社会保障制度の収支バランスは取れなくなり、立ち行かなくなる。
- 政府試算における経済成長の伸びは、楽観的な見通しを前提としていること、及び2030年には、見通しの対象である2025年よりもより一層高齢者が進んでいることに留意が必要。
- 収支バランスが崩れていることが明らかにもかかわらず、必要な改善策が採られなければ、制度やその運営者に対する不信感が増大する。結果「自助」や「相互扶助」を十分に利用できる力のある人から抜けていき、制度が維持できなくなる。
○ 最後に、「私たちの社会保障を持続可能なものとするために、必要な改革とは何か、これを実行に移していくために、私たち一人一人が出来ることは何か?」について議論。参加者から出された主な意見は以下の通り。
- 若者は高齢者の苦労を、高齢者は若者の負担を、相手の立場にたって理解し合い、互いを思いやる「心のバランス」を取り戻すための、教育と交流の場が必要。
- 製薬会社、医師、厚生労働省、財務省等の社会保障制度改革に直接かかわる利害関係者が、それぞれの狭い利害を主張し合うのではなく、日本の長期的な人口動態、経済成長等、広い視野から「視点のバランス」を保ちながら、必要な改革案を議論し、実行することが必要。
- 「高福祉-高負担か、低福祉-低負担か?」といった抽象的な議論ではなく、「収支のバランス」を取り戻すための、数字に基づく客観的な議論が出来るよう、私たち一人一人が知識を高めていくとともに、質は保ちつつも不要な支出を削っていくための医療サービスの効率化を進めることが必要。

グループの感想 ○ 多様な視点で対話を進めることができ、良い気付きの場になった。
○ やや空中戦の様相を呈していた。全体的にそれぞれのバックグランドがあまり活かされていないように感じた。
○ バランスよく議論が整理できた。参考となる資料を効果的に利用できた。

セッション2
主な議論 バセッション1とメンバーを入れ替えた上で、「セッション1でどのような議論をしましたか?あなたは、明日から、どんな課題の解決に、どのように取り組んでいこうと思いましたか? 」、「チームのメンバーが共有してくれた答えのなかで、あなたが最も強く共感した問題意識やアクションプランは何でしょうか?」、「あなたが、明日から課題に取り組んでいくうえで、一番重要なパートナーとは誰でしょうか?そのパートナーに何を求めますか?」の3点について議論。メンバーから出された意見は以下の通り。
- 人口減少・少子高齢化が進む中で、日本社会と安定と活力を保つためには、多様性を重視し受け容れる姿勢と、これを涵養するための教育が必要。
- 人口減少が進むからこそ、伝統や文化といった日本の幹を、日本人がしっかり理解し、守っていくことが必要。
- 抽象的な議論の意味をしっかり理解し、自分事としていくために、問題が起こっている現場に足を運び、問題と直接向き合っている人々の声に耳を傾けていきたい。そのエントリー・ポイントとなる人、水先案内人になってくれる人との出会いをCrossoverのような機会で求めたい。

グループの感想 ○ 一人一人が話しやすく、議論で終わるのではなく、actionを起こすにはどうするか、具体的に考える機会が得られた。
○ 普段会わない立場の方々との意見交換は非常に楽しいし、現場を伝えるチャンス!
○ 非常に興味深い意見、バックグランドからのお話を伺えた。ただし、セッション1の議論をもっと踏まえた議論が出来ればよかった。

ファシリテーターの気付き
○ 「少子高齢化・人口減少社会に如何に適応するか」という私たちの世代にとって最も困難な課題について、一人一人が当事者意識をもって多様な視点から議論をすることが出来た。特に社会保障制度の持続可能性に関する議論では、収支や制度のありようだけでなく、高齢者と若者との間の思いやり、制度利用者と制度運営者との間の信頼感の重要性という、深く本質的な意見を頂けたことは、自分にとっても大きな収穫だった。
○ セッション2では、特に移民の受入について賛否両論示されたが、参加者一人一人が、異なる意見にもしっかり耳を傾け、賛同しがたい意見に対しても理解しようと試みる成熟さを示してくれたことに、感銘を受けた。

文責 池田 洋一郎


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グループC

どのような「第5次産業革命」を起こせるだろうか?

ファシリテーター 川合淳一 (所属:株式会社ブレンドシステムズ、合同会社ドリームオン)

メンバー構成 <セッション1> 9名
大学生:1名、大学院生:1名、会社員:5名(IT企業、コンサルティング会社)、
研究機関:1名、自営業:1名
年齢層 20代:5名、30代:3名、40代:1名
<セッション2> 8名
大学生:1名、国家公務員:1名、会社員:2名(製造業)、大手新聞社社員:1名、
自治体職員:1名、自営業:2名
年齢層 20代:3名、30代:3名、40代2名

セッション1
主な議論 ○ 「1. ニーズ:人口減少を伴う少子高齢化が進んだ2030年の日本に必要なものは何か?」「2. シーズ:2030年までにどのような技術革新が実現されているか?」、「3. ニーズに対してシーズを当てはめるには何が必要となるか?」の3ステップで議論、そのうえで、あるべき社会制度とは何か、その実現に向けて自分に何ができるか、をまとめた。
○ 最終的な共通認識として特徴的な点は、(1)技術革新が進んだ結果、生活者自身が受け入れられるもののみが実現し、より‟人間的な生き方”を大切にする価値観が高まるだろうということ、(2)技術革新は科学や産業のみならず教育などの仕組みや制度にも及ぶということ、(3)技術革新による進歩を社会生活に結びつけるには旧来の制度を変えるという言わば「細胞死」が必要なこと、が挙げられる。
○ ステップ1の「2030年の日本のニーズ」で参加者から出された意見は、人口減少による知識労働者の不足による教育の問題、高齢者増による介護などの社会保障の問題、内需の縮小による産業競争力減の不安、といった点に集約された。人口ピラミッドが崩れた社会の具体的な問題について意識を共有した。
○ ステップ2では、よりポジティブかつ15年後に実現可能と考えられる技術を模索した。主に、新・代替エネルギーの開発、運送・工場・農業の自動化、ITによる医療・教育・金融サービスの高度化、が挙げられた。
○ ステップ3では、1で挙げた課題に、2で挙げた技術がいかに役立てられるかを考えた。目立ったアイデアには、現状より協創や感性を重視する教育をつくる、予防医療や省力化された介護を仕組みとして国外に輸出する、年齢で流通される通貨を変える、といったものがあった。技術革新により少子高齢化に伴う人口減少の問題に良い影響を与えられる可能性はある一方で、必ずしも解決可能と断定できる認識はない。
○ 最後に、参加者に2030年に向けて私達はどうすべきか、自分ができることは何か、を議論。今より価値が高まることとしては、感性や人との関係性、技術革新を社会に取り入れるための制度・政策・教育改革の必要性などが挙げられた。そのために、各自は、職場や研究内容において未来において必要と思われることを基軸に、今の在り方を見直す発言があった。
企業勤務の参加者からは、将来の課題に対して対策ができるよう目の前にある業務に真摯に取り組んでいきたい、将来に自分が楽しいと思える生き方をしたい、人とのコミュニケーションに関わることについて追求してきたい、といった発言があった。研究所勤務の参加者からは、業務において物質的な目標より感情的な付加価値を重視すること、大学生・大学院生からは研究している内容はニーズを意識して深めていくこと、といった発言があった。

グループの感想 ○ 多くの意見を引き出すのに成功している。
○ 誰かが話すのを直接、模造紙に書くやり方だと、その時に出た発言に内容が引っ張られてしまう。テーマから外れそうになった時の修正の仕方はよかったと思います。
○ 今までやったことないワークショップのやり方で面白かったです。
○ 大変に充実した議論ができ、ファシリの方やメンバーにも恵まれ大満足です!もっと議論を深めたい内容でした。ありがとうございました。

セッション2
主な議論 ○ セッション1で得られた知見を他のメンバーと共有できるよう、テーマを横断する質問を投げかけた。例えば、結婚・出産と外国人受け入れについて、その場合の社会保障は、さらには地域の活性化は、技術革新で何が可能か、といった具合に議論を展開した。結果として、多面的に話題になって課題の認識は広まったものの、共通認識に隔たりがあったため深い議論に発展せず、疑問を残して会を終えることになった。以下、出された主な発言や疑問を挙げる。
-結婚・出産について、制度は人のためにあるはずで、課題があるから出生率を高めよう、というのは本末転倒。夫が妻を養う時代でもない。個人が幸せになることが大切。
-地方はより深刻となる中で、今日の議論を踏まえて議会の運営において考えていきたい。
-外国人が増えるのが必然という想定の範囲で、日本の住民側の受け入れが問われている。

グループの感想 ◯ 具体的にどう行動していくかを、考えることができた。
◯ 自分の分野以外の話ができたため
◯ 横串でいろいろな議論ができて発見が多かった。
◯ 議論発散した。
◯ 最初はどうなるかと思いましたが、「制度は人のために」という考えが整理されてよかったです。
◯ 情報共有の場としてはよかったと思います。
◯ 自由に言い合える感じで、ちょっと筋がそれた所でおもしろい意見が聞けました。

ファシリテーターの気付き
◯ セッション1では、多くの気づきがあった。2030年に起こるニーズやシーズを考えるにあたって、人口構造の変化と複合して探る必要があったためである。例えば、労働という分野において、知的労働と単純労働の付加価値の隔たりが一層大きくなるが、医療や介護が安価になって、かつ高齢者も働ける環境ができて大丈夫なのかもしれない。
更に、技術革新は、産業だけではなく制度や仕組みといった幅広い分野に及ぶことが分かり、それが付加価値となるかもしれない。その価値すらも、人間的な感性や幸福感に直結するものが高まり、金銭的な必要性が下がっているかもしれない。
あらゆる面で常識が覆される未来的思考と同時に、今直面しつつある問題を考えるのは、イノベーションの発想法として必要であり、それこそが表題にある第五次産業革命とうそぶくものに通じるものがあって面白かった。

○ セッション2では、自分を含めて、深刻な少子高齢化の問題を考えるにあたり、なかなか主体的に取り組むことは難しいと感じた。理由として、参加者の発言から想定するに、人口減という自然発生的な問題そのものに対して人為的な対策はできない前提があり、派生して起こる課題についても対策を考えること自体が不自然と認識されているのではないか、と考えられる。また課題に対して個人レベルで何かするということ自体が社会起業的な発想で解決策の提示は容易ではなく、国全体で考えても政策を立案できる程度の知識が必要となる。
従って、まずは自分の身を守るのが精一杯であり、目の前の仕事に取り組む際に意識しながら、役割を全うすることが、参加者ができ得る最大限のことなのかもしれない。今回得られた動機付けによるボトムアップによる努力が活かされるためには、同時に構造的な問題に対するリーダーシップが伴わなければならない、思う。

文責 川合 淳一


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グループD

人に愛されるもの・サービスを世界へ提供するために、何を変え、何を守るべきか?

ファシリテーター 林 優里 (所属:環境省)

メンバー構成 <セッション1>
大学生1名、国家公務員2名、会社員5名、自営業2名
<セッション2>
国家公務員2名、会社員3名、自営業1名、教師1名、団体職員1名、その他1名

セッション1
主な議論 ○ 日本が世界に誇れる、人に愛されるもの・サービスにはなにがあるか?
è 技術力関係:均一・丁寧な加工食品、新幹線、自動車、信頼できるQuality
è 国民性、生活習慣関係:ホスピタリティ、掃除をすること、継続的な関係性によるサービス提供、慎重な企業経営、100年企業の数世界一、風呂文化、時間を守る、正直さ
è 文化関係:マンガなどのポップカルチャー、「カワイイ」と称されるセンス、健康と季節を重視した食文化
○ 人に愛されるもの・サービスとは、どのような要素をもっているか?
è お互いを慮る精神、「サービス」に対する共通概念、反省し改善につなげる力、忍耐力、技術・生産体制の伝承力、繊細美、Common Sense 遊び心(エスプリ)
○ それらを、2030年においても、世界で提供できるようにするために、人口減少が原因となって生じうる問題は何か?
è 発信力が低下、文化の伝承が困難になる、等
○ それを乗り越えるために、今、変えるべきことは何か?時代が変わっても、守るべきことは何か?
è 多様性に基づく競争、外国人受け入れ、等

グループの感想 ○ 日本のソフトパワーの源泉が、「思いやりを持てる社会、フラットな社会」にあることを見出した。将来、海外への売り込みをしていく上では、逆に、「海外の人も日本社会に受け入れる」ことが大切だという逆説に至り、興味深かった。
○ 参加している方々が個性的で面白かった。
○ 知らない話をたくさん聞くことができた。たくさんの発見があったとともに、自分とはあまりふだん話さない方とも話をできた。
○ 参加者の意見を上手に引き出してとりまとめてくれた。

セッション2
主な議論 ○ 地方創生:日本の自治体は、①東京、②その他の差別化できる自治体、③他と差別化が困難な自治体、の3つに分けられる。地方創生にあたって課題になるのは③の自治体。
è 地方創生に関する活動を行っているが、その対象地は②にあたる。力を入れるべき地域が異なるかもしれないと気が付いた。
○ 教育:発達状況や住む地域の違いによる負のGapを取り払う教育が必要(例:小学校のうち各地を転々とできる仕組みにする等)
è 思い込みをどう変えることができるかが根幹。行政が大きなことをやってくれないと実現は困難。  等

グループの感想 ○ にこやかに対応してもらえ、気持ちよく話すことができた。

ファシリテーターの気付き
○ セッション1では、各人のバックグラウンドに基づき、多様な「人に愛されるもの・サービス」にまつわる事例が挙げられ、まだまだ日本のもの・サービスも捨てたものではないということを感じさせられた。特に普段はなかなか考察が至らない「人に愛されるもの・サービスが持つ要素」についてまで深堀りができるよい機会となった。
○ セッション2では、セッション1での議論がCrossoverし、各人の中で納得や気づきが生まれていることが手に取るようにわかったとともに、グループ内で同志を見つける場面が多数あった。また「国が動いてくれること」への期待の大きさを感じた。

文責 林 優里


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グループE

持続的な経済成長のエンジンとなる新しい産業を、誰が、どう創り、育てるか?

ファシリテーター 西村 洋平 (所属:YCP Japan)

メンバー構成 <セッション1>
大学生1名、公務員1名、会社員4名、自営業2名
<セッション2>
公務員2名、会社員4名、自営業1名

セッション1
主な議論 ○ 人口減少社会の元での経済成長について、(1)社会保障制度等の国のサポートを維持する、(2)企業が十分な売上/利益を出すことで、家計が必要な所得を得ることができる、という観点から、持続的な経済成長を実現するために、私たちがどのような視点を持ち、何を実行すればよいのか、を考えてみたい。

(1)大前提となる所与条件は何か?
→海外移転の拡大、ライフスタイルの変化(中央から地方への興味の変更等)、金の流れ/金の蓄積の変更(例えば、家計の中で資産を持っている層が高齢者となる、電子マネー/ビットコインの拡大など)。

(2)どのような分野で「新しい産業」が創出されるか?
→農業、自然エネルギー(再生可能エネルギー)、教育、インターネット、仕組み化(インフラ部分の海外輸出、水ビジネスなどの例)

(3)「誰が」とはどのような主体があるか?
→政府は中央よりも地方、企業は大企業よりもベンチャー、など、より分権型で小回りのきく組織が、これからの経済成長の源泉となる。

(4)あなたが日々を過ごす中で、特にアンテナを張るべき分野は何か?また、実際に実行することのできることはあるか?
→興味のある分野があれば、積極的に現場へいく、興味のある分野で実際に活動をしている人に話を聞くなど、机上ではなく現場を見る/聞くを実践することが必要。

グループの感想 ○ 移民について、単に感情論で話すだけでなく、高度人材/現場人材など、複数の軸を入れて議論できたのがよかった
○ 地域活性化では、地方の魅力を出して、移住してもらうという高いハードルではなく、まずは東京と地方を行き来するデュアル生活を実施してもらうのが一つの解決策ではないかという議論が出た。

セッション2
主な議論 ○ 社会保障の議論が、最終的に身近な行動(地域の集まりに出てみる)というアクションにつながったのが興味深い。防災の観点も、自助/公助/共助とあるが、共助の概念を広めていくのが最も大事かつ最も難しく、社会保障もこの論点と同様のことが生じていると感じた。
○ 経済成長でも地方でのイノベーションが重要であるという議論が多くでた一方、地方活性化チームにおいては、生活に重点が置いた議論がなされたように感じた。
○ 最終的には、様々な日本の問題については、「教育」に行き着くと感じている。様々な事象をどのように捉え問題と定義し、それを解決する策を自分の頭で考えることができるような人材を輩出する必要がある。

グループの感想 ○ 日本の様々な課題が有機的に連関していることが少しでも理解できた。

ファシリテーターの気付き
○ 産業創出の議論では、よりバイオベンチャーやITテック企業の議論になるかと感じていたが、地方のイノベーションや農業や教育×ITというところに参加者が注目していた部分は意外であった。
今までイノベーションが起こっていないと皆が感じている部分に、これからの日本の成長の芽があると感じていると多くの方が思っていることが分かった。
○ セッション2では、より有機的に様々な問題を捉えてもらいたいという目標があり、一定程度達成されたと感じているものの、参加者の皆がこのような理解を深めるには、もう一歩のファシリテートや議論の進め方の工夫が必要であったと感じている。

文責 西村 洋平


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グループF

私たちはどのような働き方やキャリアパスを創り、追求し、そして、受け容れていくべきか?

ファシリテーター 砂田 薫 (所属:お茶の水女子大学/JGAP)

メンバー構成 <セッション1> 7名
大学生:1名、会社員:4名(証券会社2名、銀行1名、人材系1名)、国家公務員:1名、
大学教員1名:1名
年齢層 20代:3名、30代:2名、40代1名、50代1名
<セッション2> 9名
 大学生:1名、国家公務員:1名、会社員:2名(食品、金融)、職業訓練校講師:1名、
政府系研究機関:1名、ベンチャー企業経営者:1名、行政書士:1名、教師:1名
 年齢層 20代:3名、30代:2名、40代1名、50代1名

セッション1
主な議論 ○ 冒頭、自分の現在の年齢に頭の中で15年を足してもらい、2030年のその姿のイメージを持ってもらうことから始めた。問いは三つを用意した。
①「少子高齢化と人口減少社会」が本格化する15年先の2030年に向け、自分の働き方やキャリアパスの構築に、影響を与えそうな外部環境・因子はどんなものがあるか?」
②「そのように想定される外部環境の中、2030年に向け、自分(もしくは家族)の理想の働き方やキャリアパスはどのようなものか?」
③「その実現のためには、何が必要で、どうすべきか? 2030年のあるべき姿から逆算して、1年後、5年後、10年後に、それぞれどう目標を設定し、アクションを起こすか?」
○ これらについて、最初の2つは対話をし、3つ目は、個人ワークで、「キャリアのバックキャスティング・シート」に2030年の目標を記述した後、その達成のために、1年後・5年後・10年後の順にやるべき計画項目とそのアクションプランのロードマップを作成した。以下、「対話」の要約。
【①について】
○ 模造紙を使用し、横軸に「働き方・キャリアパスの影響インパクト」の「好ましい」「好ましくない」、縦軸にそのインパクトの大小を取った。チームメンバーが「影響因子」のお題に対し、ポストイットを使用して貼り付けた結果、「シンギュラリティの可能性(人口知能が人間の脳を超える)」や3Dプリンターなど、技術やロボットの台頭が、仕事を奪ったり、あるいは逆に肉体労働を緩和してくれてよりキャリアの自由度が高まるという2面性があることが共通認識された。
「好ましくない」の1番は「団塊世代の後期高齢化」で子ども世代が自分のキャリアを突然介護で形成できない危険性も指摘された。「好ましい」では、不老に近づく再生医療(クローン作製、臓器培養、ES細胞、iPS細胞等)や医療技術の発達(卵子凍結等)への期待が挙がった。
【② について】
○ ①と同様模造紙を使用し、横軸に「実行の難易度」、縦軸に「少子高齢化と人口減少へのよい効果と悪い効果」を取り、メンバーが理想の働き方やキャリアパスの選択肢を記入し、貼り付けた。
○ 「よい効果」で、難易度が低いのは、「家事・介護はロボットで、育児はパートナーと楽しみながらキャリア形成」や「パラレルキャリア、プロボノの実践によるキャリアの複線化を目指し、いつでもキャリアチェンジできるようになる」や、「週3日NPO、週3日企業で働く」などが展望された。一方、難易度の高いものは、「日の1/3は自然の中で働く」「再入社(出戻り)」などがあった。
難易度が中位のところでは、「週末起業」「ワークシェアリング」「アライアンス(終身雇用都フリー・エージェントの中間)」「組織横断」「残業そこそこで、本業以外のキャリアや人生を楽しむ」等があった。
【③ について】
○ 前述通り、2030年の個人ワークで、「キャリアのバックキャスティング・シート」に2030年の目標を記述した後、その達成のために、1年後・5年後・10年後の順にやるべき計画項目とそのアクションプランのロードマップを作成した。

グループの感想 ○ 個人に近づけて議論するテーマが多く、現実から遊離せずに話し合えた。
○ 最後に時間が足りなかった。
○ 参加者の意見や議論を上手に引き出してまとめていただきました。

セッション2
主な議論 ○ セッション1とメンバーを入れ替えた上で、「セッション1でどのような議論をしましたか?あなたは、明日から、どんな課題の解決に、どのように取り組んでいこうと思いましたか? 」、「チームのメンバーが共有してくれた答えのなかで、あなたが最も強く共感した問題意識やアクションプランは何でしょうか?」、「あなたが、明日から課題に取り組んでいくうえで、一番重要なパートナーとは誰でしょうか?そのパートナーに何を求めますか?」の3点について議論。メンバーから出された意見は以下の通り。
- 人口減少・少子高齢化が進む中で、外国人受け容れは、ある程度コンセンサスが得られてく るのでは。多様性こそが、明日の活力と成長に結びつく。
- 人口減少が進み、日本の伝統や文化の伝承が難しくなる中、世界に向けて発信し続けることが肝要。心ある外国人が日本を愛し、伝承してくれるかもしれない。
- 結婚の問題は、就職・転職もそうだが、社会システムが多様性に欠けて硬直化していることが大きな要因。

グループの感想 ○ 和やかな雰囲気の中で楽しく議論ができた。
○ 各自がセッション1での学びをもっと出しながら議論ができたらよりよい会になったと思う。
○ 時間が足りなくなってしまいました。

ファシリテーターの気付き
○「少子高齢化・人口減少社会に如何に適応するか」は、日本にとって、最も大きな課題ということをあらためて確認することができた。
また、それを克服するには、今回のような産官学民各セクターの多様なステークホルダーの「対話」が大事で、一回で終わるようなものでないことを再認識した。参加者の他人事でない当事者意識に感動もした。

文責 砂田 薫


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グループG

どんな教育を、学校・家庭・社会で子供達に届けるべきだろうか?

ファシリテーター 服部真子  所属:NHK World(株グローバル・メディア・リレーションズ)、国際ディベート学会

メンバー構成 <セッション1>
国家公務員2名、教員1名、会社員3名、 団体職員1名、その他2名 (計9名)
年齢層 20代3名、30代3名、40代2名、50代1名
<セッション2>
国家公務員3名、教員1名、会社員2名、 団体職員1名、学生1名、その他1名 (計9名)
年齢層 20代3名、30代3名、40代2名、50代1名

セッション1
主な議論 <大まかな流れ>
学校・家庭・地域の三つの場所を中心に、参加者それぞれが受けた教育、2015年現在の教育現場の実態、そして、2030年時点での予測される変化を、順を追って考えてゆき、2030年の子供たちにはどのような教育を届ければよいか話し合いました。(教育は義務教育期間内に限定しました。)

★メンバーの受けてきた教育★
メンバーは、ゆとり世代、さとり世代、団塊ジュニア、そして一番上は50代が集まっており、それぞれの経験を共有しました。時代背景、家庭の所得の差に応じて様々な教育の形があることを知りました。全く叱られることなく育った人たちや、世間の厳しさを親によって見せつけられた人もいました。このパート通じて、教育には学校・家庭・地域が密接に絡み合っているということが認識できたように思います。

★2015年の教育現場の実態★
現状の教育現場に関しては、メンバーの一人の高校教師の方からと、私の小学校教員の友人と中学高の恩師にインタビューした話を共有しました。学校では、実社会で必要になるスキルをどのように子供に身につけさせるかが課題になっているが、社会の変化のスピードがあまりにも早い中で、学校は混乱していることが分かりました。タブレットを使った反転教育や、起業家マインドを育てる実地教育など、導入し安定するまでの現場の教師の負担感が相当あるようでした。
家庭は、子供に対して強く叱れない親が増え、しつけが行き届いていないケースが増えているそうです。大人・子供の双方の積極性が低下し地域との繋がりも希薄になっているケースもあるようでした。そこには、昔と比べて高学歴な親が増えたにも拘わらず、それが災いしてプライドが高く、かつ自信が持てない社会になってきているのではないか、という問いがありました。

★2030年の教育現場は?★
2030年時点では、現在存在しない職業が出現し、かつ、現在ある職業が消えているだろうという予想がでました。議論を進めていくうちに「変化に強い子供を育てる」という共通認識が生まれてきました。
それでは、「変化に強い子供」を育てるために、どのような事ができるか?という話題では、小学校6年間のうち、3年は田舎で3年は都会で過ごすという、多様な文化を経験させるというアイディアや、学校・家庭・地域をつなぐ人財を増やす(子育てを終了した世代など)アイディアがでました。

★私たちが今からできることは・・・★
子育ては、育てる側の大人が、日々自信を持って生きてゆくことが何より大切だということがわかり、皆自信を持てる生き方をしよう!という結論になりました。

グループの感想 ○ クリティカルな問題点が浮き彫りになりました。
○ まとめるのが難しいテーマにうまく(情熱的に)かかわってくださったと思います。一生懸命にやってくださっているのが伝わり良かったです。
○ 予定が多すぎて消化できなかった。(仕方ないですけど)

セッション2
主な議論 ○ 「セッション1でどのような議論をしましたか?あなたは、明日から、どんな課題の解決に、どのように取り組んでいこうと思いましたか? 」、「チームのメンバーが共有してくれた答えのなかで、あなたが最も強く共感した問題意識やアクションプランは何でしょうか?」、「あなたが、明日から課題に取り組んでいくうえで、一番重要なパートナーとは誰でしょうか?そのパートナーに何を求めますか?」の3点について議論。
・移民受け入れは心の問題が大きい。・社会保障制度をよりよいものにするためには、老人と若者それぞれが互いを知ろうとすることが大切だ。など。
様々な問題提起があった中で共通していたのは、当事者同士がわかりあうために豊かなコミュニケーションが必要だという点だった。

グループの感想 ○ 最初の一人一人の発表で発表時間が長すぎる人がいたので、調整できるとよかったですが、議論は盛り上がってよかったです。
○ 時間が足りなくなりました。

ファシリテーターの気付き
○ 集まった参加者の皆さんは、それぞれの場所で問題意識をもって行動している人ばかりでした。ただ、自分以外の誰かを巻き込んでいくことを困難に感じているという共通の悩みを持っていることも判りました。自分とは違うフィールドでも人を巻き込もうと頑張っている人たちがいる、ということを肌で感じ、明日からの活力に変えられたように見えました。
小さな積み重ねが大きなうねりを生み出す。そんな火種が集まる場に同席できたことが嬉しかったです。

文責 服部 真子(ちょり)


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グループH

人が集まる東京と、人が減りゆく地方を、どう捉え、どう変えていくべきか?

ファシリテーター 新関 康平 (所属:団体職員

メンバー構成 <セッション1> 9名
大学生:2名、国家公務員:1名、地方公務員:1名、地方議会議員:1名、
会社員:4名(ゼネコン、広告、システム等)
年齢層 20代:4名、30代:4名、40代:1名、50代:1名
<セッション2> 9名
大学生:3名、国家公務員:2名、
会社員:4名(デザインコンサル、エンターテイメント、製薬等)
年齢層 20代:3名、30代:2名、40代:2名、50代:2名

セッション1
主な議論 ○2つの問いを検討した。①「2030年の日本国の社会はどのような状態になっているか?(人口動態を問わず)」②「その上で、東京等の大都市圏に人口を一極集中させて良いのか?」について賛成・反対側に分かれて議論を行った。
⇒①について
 ・ロボットが生活に大きな影響を及ぼす。・若者が海外に住むようになる。
 ・力の無い地方自治体は消滅している。 ・介護問題が社会に降りかかる。
 ・より一層、地方から東京に人口が集まる。・五輪の後に、景気が後退している。

⇒②について(主な意見のみを掲載)
 (賛成側)
 ・地方財政を国が支えられない。
 ・選択と集中が起こるのはやむなし。

 (反対側)
 ・東京がダメになった時のリスクヘッジが必要。
 ・地方の伝統や価値が無くなるのは日本にとって大きな損失。
 共通見解:どこにどの程度人口を集中させるかの検討が必要である。

○ 続いて、「2030年、日本の人口をどこにどの程度集中させるべきか?」という点について、チーム全体で議論。主な意見は以下の通り。
-そもそも、人口をどこかに集中しようと考えるべきでない。
その場所に住みたい人の自由意思に委ねるべき。
-現在の主要都市(神戸、福岡等)に更なる人口の集中を図り、各自治体の強い個性を打ち出すべき。 
-どこかに定住をさせるのではなく、仕事やプライベートによって住み分けをさせる政策を取るべき。 
○ 最後に、参加者の関心が高かった「人口減少・財政が厳しい・産業が衰退している地域のコミュニティを存続させるにはどのようにすべきか?」について議論。参加者から出された主な意見は以下の通り。
-各セクターの縦割りの打破が必要。商店街やNPOの連合が必須。
-元気な地域を盛り上げるおじさんがいる時に手を打たなければ、手遅れになる。
-日本国がやるのではなく、海外の国や人が盛り上げることも面白いのでは。
共通見解:そのような地方自治体は消滅して良いが、地域の人々の暮らしはなんとかしたい。

グループの感想 ○ 話がそれがちな議論の中、所々原点に立ち戻らせてくださいました。新鮮な話をたくさん吸収しました。
○ 視点の異なる人が集まって、角度の異なる意見が聞けて面白かったです。
○「一極集中」とか「地域活性化」って言葉が示すものが多様なので、なかなか議論しにくいテーマでした。でも最後は盛り上がりました。「地方」と「地域」の差では大事な点と思いました。あえて「東京の戦略」くらい絞ったら面白いかもと思いました。
○ 地域課題を取り上げ、人口移動・集中などとても明確で課題意識の高い内容での議論ができた。

セッション2
主な議論 ○ セッション1とメンバーを入れ替えた上で、「セッション1でどのような議論をしましたか?あなたは、明日から、どんな課題の解決に、どのように取り組んでいこうと思いましたか? 」、「チームのメンバーが共有してくれた答えのなかで、あなたが最も強く共感した問題意識やアクションプランは何でしょうか?」、「あなたが、明日から課題に取り組んでいくうえで、一番重要なパートナーとは誰でしょうか?そのパートナーに何を求めますか?」の3点について議論。メンバーから出された意見は以下の通り。
-日本人は精神的に成熟をしていない。「そもそも」論から議論をすることが必要。
-社会保障、税、日本文化について無知な人が多すぎる。教育から抜本的に変えるべき。
-今の日本人は心の余裕がない。それが外国人、結婚、働き方の問題に繋がっている。

グループの感想 ○ 最初は各人の発表だけで味気がなかった。しかし、議論の中心が「教育」になった時活気づいたのは良かったと思う。
○ よかったです。各グループの説明を通じて、もう少し連携が具体的に議論できればと感じました。
○ 前のチームのディスカッションが聴けて、新たな発見ができた。

ファシリテーターの気付き
○「少子高齢化・人口減少社会に如何に適応するか」という課題について、日本全体を俯瞰し、当事者意識を持ちながらの議論が行われた。
地方・地域に関する議論では、単に人の移動をどうすべきかだけでなく、そもそも人の移動をコントロールすべきか、日本全体の地域ビジョンをどうすべきかという、本質を問う議論ができたことは大変満足であった。
○ セッション2では、特に教育のあり方について参加者が盛り上がっていた。教育に留まらず、日本で生じている諸問題の根底原因を追究しようという参加者の姿勢に感銘を受けた。

文責 新関 康平


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グループI

日本を、世界の人々を惹き付ける場所にするために、何を変え、何を守るべきか?

ファシリテーター 石山 喜章 (所属:株式会社CCO)

メンバー構成 国家公務員2名、地方公務員1名、団体職員1名、NPO/NGO職員1名、医師1名、
会社員2名、その他1名
年齢層 20代2名、30代4名、40代2名、50代1名

セッション1
主な議論 ○ 他己紹介後に参加者それぞれの立場から見えている問題意識を共有
○ 茨城県は外国人観光客を増やす取り組み、NGOは外国人犯罪者への法規制、民間企業からは日系ブラジル人への技術支援、中南米での農業支援、外国人留学生の就職、歴史認識など、経済産業省では近隣諸国との協力関係をつくっていく上で「中国をどうみるか」といった多様な観点が出そろった。
○ まずは日本としてどういう人材が必要で、どういう人材には来て欲しくないか、目標やターゲットを明確にしようという流れのなか、エンジニア、技術者、研究者、実業家など高度人材への優遇措置と、2030年に人材不足が深刻化する一次産業、二次産業における外国人労働者と移民に対する法規制の必要性が議論された。

グループの感想 ○ 外国人の受け入れに関しては、まず「我々が受け入れる心を持てるか?」が大切
○ 日本に滞在する外国人労働者の47%を占める中韓の「反日教育」をどう解決するか?が、日本国内における意図的な外国人犯罪の防止につながる。
○ 逆に日本人は中韓の視点に立った歴史観を理解することが必要
○ 一人ひとりの心や認識が変わらなければ、外国人受入に関する問題はなくならない

セッション2
主な議論 ○ 各テーブルでどのような話し合いが行われたのかを最初に共有
○ セッション1の感想を聞くなかで、共感したことについて意見交換。技術革新のテーブルでは「考える人材」の必要性とヘルスケア(心の豊かさ)について話題が及び、「画一的な教育から幅広く多様な価値観を受け入れる社会へのシフトが必要」と、教育や外国人受入と似た論点を見出す。
結婚・出産で出た「社会不安や将来への不安が結婚阻害要因のひとつ」という観方は、社会保障の課題とも一致するなど、分野を越えて課題の根っこが繋がっていることを認識。
○ 後半はこの場に参加した目的や、どんなパートナーと協働していきたいかを議論

グループの感想 ○ 地方発展の為に何かいいアイデアを得られると思って参加したが、自分の専門分野以外のことも学ぶ必要性があると感じた。
○ 昔の地域社会の「絆」を形成していた、仕事以外の人間関係や隣人による「おせっかい」の重要性を再認識した。
○ 自分の業務で課題と感じていたことに関して、分野の異なる多くの方の意見を直接伺えたことが参考になりました。

ファシリテーターの気付き
○「議論=何か1つの答えを出すもの」というイメージが根深くあることを実感。Crossoverの趣旨である他人事→自分事(Ownership)、共感して協働するきっかけづくり(Partnership)、明日から行動に移す為の力を与えあう(Empowerment)を体現する場づくりができるよう精進したいと感じました。

文責 石山 喜章


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グループJ

日本を、世界の人々を惹き付ける場所にするために、何を変え、何を守るべきか?

ファシリテーター 田中宗介 (所属:経済産業省)

メンバー構成 大学生1名、国家公務員2名、会社員3名(総合電機メーカー)

セッション1
主な議論 ○ 外国の方々が増えていった場合に生じる影響について、ポジティブ・ネガティブに分けて、また、観光等の一時的な入国と、就労等の長期的な居住それぞれの場合で意見を出し合った。
○ そうすると、「日本人が自分たちのアイデンティティに気付かされる」という意見と、「日本人らしさが失われる」という意見のように、互いに同じ意見なのに全く別の受け止め方をしていることが分かった。
○ こうした矛盾した受け止め方に対して、「積極的な挨拶」など、自ら一歩踏み出して相互理解を深めていく、といった個人個人が取り組めるアクションについて議論した。

グループの感想 ○ 話しやすい雰囲気を創ってくれて、外国人を日本に受け入れた際のメリットとデメリットをかんがえ、問題点を気付かせてくれる会でした。

セッション2
主な議論 ○ 「結婚出産」での議論が育児・介護との両立等の「働き方」に繋がり、「働き方」の議論がIT化など「技術革新」に繋がり、「技術革新」が自治体の取組の変化や産業創出など「地域活性化」に繋がるなど、各々のセッション1での議論の連関を議論した。
○ その結果、それぞれのセッションでの議論が、互いに繋がっていくことが気付いた。
○ 一つ一つの社会的課題への解決にアプローチする、その取組自体が、少子高齢化に向き合うことになっているように思われた。

グループの感想 ○ 議論又はディスカッションの目的が明確化されると良いと思いました。人口減少と関わらない話がありました。
○ みなの意見を吸い上げるのが上手だと思います。議論の最終着地点が見えにくく何の議論をしているのか、分かりにくいときがありました。
○ 多数の人と交流できる機会があった。

ファシリテーターの気付き
○ 同じテーマでも、一人一人で物事の捉え方が違うこと、似ていることがあり、それぞれを見える化(ポストイットでの意見表示)することで、整理して皆で気付くことができた。
○ バラバラのセッションで議論してきたことも、それぞれの共通点や繋がりを見付け合うことで、議論に連帯感が生まれ、議論が活性化した。

文責 田中 宗介


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グループK

いかにして結婚の敷居をさげ、または結婚以外で子をもつ可能性を拓くか?

ファシリテーター 城まさのり(団体職員)、斎川貴代(会社員)

メンバー構成 <セッション1>
団体職員1名、学生1名、企業7名(男性4名、 女性5名)

<セッション2>
団体職員2名、国家公務員1名、地方公務員1 名、自由業1名、会社員4名

セッション1
主な議論 ○ 親の問題:子どもに自分の夢を託す・甘やかす・親が婚活 までする
○ 経済の問題:養える経済力がない・教育コスト →経済的不安定さが結婚への障壁になっているというのは、おかしい のではないか(過去の日本はもっと貧乏だったはず)
○ 社会価値観の問題:家制度・自由でいたい・幸せそうな夫 婦が周囲にいない・自分ことを悪く言う社会風潮・出産による キャリアの途絶・男性の育児不参加・保育園不足
○ 文化や価値観の変化:お見合いが減った・婚外子が認めら れない・女性が怖い・多忙すぎ・女性の自意識が高まった・ア プローチ数の絶対的不足・結婚は忍耐
○ 不安(とそれを煽る金融関係者):結婚生活の不安、子ども の未来が不安
○ 子どもも結婚も不必要:一人で生きられる環境・それに伴う自立・仕事が楽しい・周囲からの結婚圧が減った
○ 高齢出産に関するリスク・メリットの教育が重要

セッション2
主な議論 ○ 各自の Session1 での感想、反省など
○ 女性の再就職のための企業の取り組みとその理想
○ 地域振興のための方策

ファシリテーターの気付き
主な議論 【斎川】
自分が興味関心のあるテーマであったため、収穫が多かったです。 様々なバックグラウンドの中、「少子化の対策で最終的に上がってい たものが「高齢出産に関する正しい知識の教育」だったのは、自分の 仮説通りでした。 男性も女性も結婚に良い印象を持っていない方が多いということが 考えさせられました。
ある参加者は、「両親があまり楽しそうじゃな い」と言っていたり、「結婚は家同士の問題で、友達が大変そう」と ネガティブな印象を持っていたり、男性で興味深かったのは「結婚は したくないけど、子供は欲しい」という意見です。
様々要因はあると 思いますが、「結婚はなぜあまり良いものとされていないのか」とい うことの私が思っている仮説の1つは、日本には嫉妬の文化があり、 「家庭がうまくいっていても、あまり人に言えない(自慢という印象 をもたれ、嫉妬されてしまう)」ということもあるのかなと感じまし た。
私の周りでも、本当に心を開いている友人は、結婚の楽しさ、幸 せを話してくれますが、そうでない場合は、楽しくても、ネガティブ 情報を優先して言ったりすることがあるなと感じました。
また、ディ スカッション中ではなく、MM 中に話した女性は、私のテーブルの 話をフィードバックしたところ、「私、精子バンクの申し込み考えた ことあります」とおっしゃっている人もいました。
「人との恋愛は面 倒だけど、子供は欲しい」という時代の流れともいえる現象が男女と もに起きているのかなと感じます。

【城】
ある程度予想していた意見が多かったが、多くの話題が解決策とし て、経済対策より(結婚適齢期の大人に対する)教育という方向に向 かうことが興味深かった。また日本固有の文化から来る原因が意外と 大きな比重を持っていることを知った。
女性の発言権増大に起因す る部分に女性自身が切り込んでいた点が興味深かった。ともすると 男女間の権利論がぶつかる部分だけに、男女とも少子化に一定の危機 感を持っていることを感じた。
斎川氏の作成した参考資料がほとんど使われなかった点は反省される。
次回から(特に学生参加者には) 名刺を持ってくることを周知したい。

文責 城まさのり、斎川貴代


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4.今後の予定

次回のCrossoverは小規模ディスカッションとして、「マイナンバー制度の意義と可能性を考える」のテーマで2015年8月29日(土)に行なう予定です。

会員の皆さんと、更に深く、広い視野をもった議論を重ねていけるのを、スタッフ一同、楽しみにしております。


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